2019.9.9発 密林の大河 コンゴ川の舟旅 24日間

コンゴ川、もしくはザイール川という単語は、アフリカ好きやアフリカを旅行した方には心に格別に響いてくる単語ではないでしょうか。かつては、この川にはオナトラ船と呼ばれるオナトラ社が運航する平底船がキンシャとキサンガニを行き来し、バックパッカーは数週間をかけてここを移動していたと聞きます。私自身は往時を知りませんが、アフリカを旅した一人として、コンゴ川は憧れの場所であり、一度は行ってみたい場所のひとつでした。
2019年のスペシャルツアーとして『密林の大河コンゴ川の舟旅24日間』を企画。幸運にもご参加者に恵まれ、添乗員として同行させていただくことができました。言うまでもなく、残念ながら写真と文章ではコンゴ川やコンゴ民主共和国という国の魅力を十分感じていただくのはとても難しいことですが、ツアーレポートとさせていただきます。

人々の“生活”を載せた巨大な平底船が昔と変わらず、行き交います
人々の“生活”を載せた巨大な平底船が昔と変わらず、行き交います

源流のチャンベジ川から河口まで4,700km、アフリカ大陸ではナイル川に次いで長いコンゴ川は、①源流からキサンガニ上流のスタンレーフォールズ、②キサンガニからキンシャサ、そして③キンシャサから河口までの大きく3つのパートに分けられます。①③には急流や滝が存在し、スタンレーをはじめとする探検家たちを大きく苦しめました。もちろん今でもこの区間は船の航行はできず、列車や道路を使うことになります。②のキサンガニからキンシャサまでの1,730kmは、流れが安定しており高低差は40m(所説あり)しかありません。そのため、船が容易に行き来できます。また、コンゴ民主共和国はそのほとんどを豊かな熱帯林に覆われているため、道路網の整備が追い付かず、コンゴ川のキサンガニとキンシャサ間は国の東西を結ぶ物資輸送の大動脈として、多くの船が行き交っています。今回のツアーではこのキサンガニ~キンシャサ間を専用舟で旅しました。その舟は、全長約18m、幅約3ⅿ。2つの船外機を装備しテーブルやイスはもちろん、キッチン、冷蔵庫、冷凍庫、発電機、(バケツ)シャワールーム、(便座なし)トイレが供えられます。そして、ガイドやコック、アシスタントなど、総勢9名のスタッフが旅をサポートしてくれます。

今回のツアーで使用した木造船
今回のツアーで使用した木造船
ガイド、コック、セキュリティなど、総勢9名のスタッフがサポート
ガイド、コック、セキュリティなど、総勢9名のスタッフがサポート
すべてを飲み込むように、ゆったりと流れていくコンゴ川
すべてを飲み込むように、ゆったりと流れていくコンゴ川

食事は同行のコックが作ってくれます。コンゴ風トマト味がメインです。冷凍庫がありますので牛肉や豚肉のストックもありますが、コンゴ川で取れた新鮮な魚がやはり一番の御馳走です。ボトやマンガンザという鯉に似たような魚やナマズや肺魚をメインに、イモ(サツマイモかキャッサバ)のフライ、ナスやビテクテクというほうれん草のような葉を使った料理など、バラエティ溢れる美味しい食事がテーブルを彩ります。デザートにでるバナナやパイナップルは世界一!と言える美味しさ。もちろん、(やや)冷えたビールやコーラも積んでいます。

コンゴ川の新鮮な魚。ボトという鯉のような魚や肺魚が一番の美味!?
コンゴ川の新鮮な魚。ボトという鯉のような魚や肺魚が一番の美味!?
コックの趣向を凝らした料理。終盤にはコンゴ風ピザも作ってくれました
コックの趣向を凝らした料理。終盤にはコンゴ風ピザも作ってくれました
たまにローカルのイモムシも味見程度?にだしてくれました。味はなかなか…
たまにローカルのイモムシも味見程度?にだしてくれました。味はなかなか…
大量のプリムス・ビールも積んでいます
大量のプリムス・ビールも積んでいます

宿泊はすべてキャンプです。夕方になると適度な大きさの村をみつけ、宿泊交渉。泊まる場所は決まっていませんので、どこのどんな村に泊まるかはその日次第です。テントは4人用をお一人で使えます。晴れた日は21時頃まではやや暑いですが、そこから徐々に気温が下がり、朝方には1枚かけるものが必要です。曇った日はかなり快適に眠れます。気になる蚊ですが、乾季ということもあったのか、いることはいますが、他のアフリカエリアを旅行するのとほぼ同様のケア(長袖長ズボンの着用と蚊よけスプレー)で十分でした。村滞在中は村人たちとの交流が楽しみ。釣り好きのかたは、釣りもできます。が、今回の釣果は想定外の、小物ばかりでした。。。天候に恵まれた日には、きれいな星空も楽しみました。

村の広場やサッカー場にテントを張らせていただきます
村の広場やサッカー場にテントを張らせていただきます
キャンプ地到着後は釣りも楽しみ。釣果は?
キャンプ地到着後は釣りも楽しみ。釣果は?
素朴な村からやや大きめの村まで様々
素朴な村からやや大きめの村まで様々
村人が魚を売りに来ることも
村人が魚を売りに来ることも

さて、出発日は台風15号の影響もあり飛行機に乗れないというトラブルからスタートした今回のツアー。キサンガニへ直接入る予定が、キンシャサへまず入国し、そこから国内線でキサンガニへ向かう日程に変更となりました。滅多に乗ることのできないコンゴ・エアウェイズでキサンガニへ2日遅れで到着となりました。

コンゴ・エアウェイズでキサンガニへ
コンゴ・エアウェイズでキサンガニへ

キサンガニでは近郊のボヨマ滝で櫓のような足場を組む独特な伝統漁をいとなむワゲニアへ。この時期は水量が少ないため本格的な漁はやっていませんでしたが、デモンストレーションを拝見させていただきました。そして、いよいよ舟やクルーとご対面。出航となりました。

ワゲニアの伝統漁のデモンストレーション
ワゲニアの伝統漁のデモンストレーション
コンゴ最大といわれるキサンガニのモスクと小学校にて
コンゴ最大といわれるキサンガニのモスクと小学校にて
キサンガニのスタンレー像
キサンガニのスタンレー像
これから16日間お世話になる木造船
これから16日間お世話になる木造船

コンゴ川の風景動画をお楽しみください

キサンガニからキンシャサまでの移動の間、観光地はありません。強いて言うならヤンガンベの植物研究所跡、リサラのモブツ邸廃墟、各地にあるパームオイル工場、ムバンダカの赤道碑ぐらいでしょうか。

ヤンガンベ。ベルギー植民地時代から大規模な植物研究所があり、その集落の一部
ヤンガンベ。ベルギー植民地時代から大規模な植物研究所があり、その集落の一部
コンゴでは炭が調理には欠かせません。伐採も多いためアカシアを植林しているそうです
コンゴでは炭が調理には欠かせません。伐採も多いためアカシアを植林しているそうです
ロクトゥのパームオイル工場にて。日本人技師もいるようですが訪問時は不在
ロクトゥのパームオイル工場にて。日本人技師もいるようですが訪問時は不在
モブツ大統領の故郷リサラの高台にはコンゴ川を見渡せる立派な邸宅の廃墟が。今は学校です
モブツ大統領の故郷リサラの高台にはコンゴ川を見渡せる立派な邸宅の廃墟が。今は学校です
ムバンダカのマーケットにて
ムバンダカのマーケットにて
スタンレーの赤道碑ですが、実際GPSでは2kmほどずれています
スタンレーの赤道碑ですが、実際GPSでは2kmほどずれています

しかし、この旅の魅力はコンゴ川そのものであり、そこにある自然であり、そこに暮らす人々との出会いです。 例えば、今はオナトラ船自体は存在しませんが、似たようにたくさんの荷物を積んだ大迫力の平底船や荷物や人を満載した船と1日に1、2隻とすれ違います。手を振ってくれる人、カメラに怒ってどなる人、積み上げられた大量の荷物、そこで暮らすように過ごしている人々……何度すれ違っても飽きない光景です。

村に平底船が近づくとピローグが集まりだします
村に平底船が近づくとピローグが集まりだします
平底船は荷物や人はもちろん、まさに生活を運んでいます
平底船は荷物や人はもちろん、まさに生活を運んでいます
こんな巨大な木造船も
こんな巨大な木造船も
こちらはロケレという水上生活を営む人々
こちらはロケレという水上生活を営む人々
こちらは森の巨木をキンシャサまで運び売るのだそう……
こちらは森の巨木をキンシャサまで運び売るのだそう……
炭を運ぶ舟
炭を運ぶ舟
キンシャサ近くになると川幅が狭く谷になります。風を利用するセーリングピローグも
キンシャサ近くになると川幅が狭く谷になります。風を利用するセーリングピローグも
じっと我々を見つめる地元の人々
じっと我々を見つめる地元の人々
笑顔でひとなっつこい子供たち
笑顔でひとなっつこい子供たち

また、コンゴ川沿いには大小様々な村が点在し、我々の舟や平底船が近づくと小さなピローグを必死に漕ぎ、舟に近づきくっつくと、魚や野菜を売ってきたり、単純に楽に移動するためコバンザメのようにくっついてきます。村は素朴で笑顔で手を振ってくれたり、何かよこせとジェスチャーしたり、子供たちは手を振ってくれ、キャンプ地に到着すれば大騒ぎとなります。舟に乗っていても飽きることはない川沿いの村の風景も楽しみのひとつ。

ピローグを必死に漕いで、我々の舟に近づいてきます
ピローグを必死に漕いで、我々の舟に近づいてきます
このように舟にくっつくと……
このように舟にくっつくと……
魚を売りにきます。地元の方々には重要な現金収入となります
魚を売りにきます。地元の方々には重要な現金収入となります
元気な村の子供たち
元気な村の子供たち
女の子もピローグを自在に操ります
女の子もピローグを自在に操ります
こちらも手をいっぱい振り替えしたくなります
こちらも手をいっぱい振り替えしたくなります
行き交うピローグからも手を振ってくれました
行き交うピローグからも手を振ってくれました

コンゴ川でのひとこま。動画をお楽しみください

コンゴ川を1,730㎞移動すると、景色も少しずつ変化します。
キサンガニ~ムバンダカは、両側に熱帯の森が広がり最も”コンゴ川らしい”風景といえるかもしれません。 ムバンダカ~チュンブリ間は、ウバンギ川と合流し、川幅が広くなり、海か巨大な湖を進んでいるような景色に。対岸のコンゴ共和国の景色も見られます。その後、チュンブリ~キサンガニ間は、急に川幅が狭くなり、緩やかなサバンナの丘が形成する谷になります。これまで川幅が広かった分、深さは最大で140mにもなるといいます。また、谷で風が強くなるため、このあたりのピローグは帆をはる、セーリングピローグを多くみかけました。その後、キンシャサ手前でスタンレープールとなり、広い湖のような景色が広がりました。

旅の序盤。太陽に西に傾く時間はゆったり佇みたくなります
旅の序盤。太陽に西に傾く時間はゆったり佇みたくなります
雨が降った後にはきれいな虹も
雨が降った後にはきれいな虹も
怪しい雲は嵐がやってくる兆候、すぐさま避難が無難。
怪しい雲は嵐がやってくる兆候、すぐさま避難が無難。
中洲が入り組み、狭い水路を進むことも
中洲が入り組み、狭い水路を進むことも
コンゴ川でも晴れれば意外ときれいな星空がみらえます。蛍もちらほら
コンゴ川でも晴れれば意外ときれいな星空がみらえます。蛍もちらほら
空を映し出す鏡のように輝くコンゴ川
空を映し出す鏡のように輝くコンゴ川
わかりにくいですが、ウバンギ川との合流地点
わかりにくいですが、ウバンギ川との合流地点
その後は、広い海のような景色に変わります
その後は、広い海のような景色に変わります
対岸はコンゴ共和国。そして、コンゴ共和国の平底船
対岸はコンゴ共和国。そして、コンゴ共和国の平底船
チュンブリからは川幅が狭まり、サバンナの風景に
チュンブリからは川幅が狭まり、サバンナの風景に
もうすぐキンシャサ。旅の終わりです
もうすぐキンシャサ。旅の終わりです

人、もの、生活、そのすべてを運ぶ大河コンゴ川は、私たちの生活から見ればまさに非日常の世界。この舟旅は、コンゴ川の日常を垣間見、体験し、圧倒的なスケールに包まれる日々です。観光地はありません、景色はあまり大きくは変わりません、特別やることはありません。でも、コンゴ川そのものや、そこに暮らす人々との交流など、毎日が刺激的です! 次回は2021年頃(?)に再度企画予定です。ご興味のある方はぜひお問い合わせください!

2013.07.23発 マダガスカル・川下りとツィンギー12日間

7月23日からマダガスカル・川下りとツィンギー12日間へ行って参りました。マダガスカルといえば、固有種のキツネザルやバオバブ並木が大きな見どころですが、それらに加え、ツリビヒナ川の船下りとキャンプ、そして世界遺産のベマラハ・ツィンギー訪問と、盛りだくさんの内容です。

まず、首都のアンタナナリボ到着の翌日、レムールパークを訪問し、その後はアンツィラベへ。今回のツアーでは、後半キリンディに立ち寄るのでキツネザルを見られるチャンスはあるのですが、レムールパークでは、ベロー・シファカやワオ・キツネザル、ジェントル・キツネザルを間近で見られるのはうれしいものです。

02

その後、のどかな田園風景を眺めながら高原の町アンツィラベへ。街中ではプスプス(リキシャ)が行き交います。市内観光ではカテドラルやサブチマーケットを散策。スーパーでお酒などを買い込み、船旅に備えます。

03

標高1500mのアンツィラベからいっきに下り、船旅のスタート地点となるミアンドリバゾへ。船着き場には、これから3泊4日お世話になるサラマ号とスタッフが待っていました。

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さあ、船旅の出発です。
船旅で使用する船は快適です。1階には食事をとるテーブルやキッチン、そして2階にはビーチチェアが置かれ、ゆっくり流れるツリビヒナ川の風景を楽しんだり、気持ちの良い風を受けながら、読者やのんびり昼寝もできます。また、腕利きのコックさんの作る料理はバリエーションに富み絶品!レストランで食べるより、美味しいかも。

05

船旅中にはいろいろ楽しみもあります。
軽いトレッキングで滝壺へ行って水浴びをしたり、水辺の野鳥やワニを観察したり、村にも訪問。そして、日の入り前にはキャンプ地へ到着し、テントを設営。夕食後は、キャンプファイヤを囲んでスタッフや近くの村人と歌を歌ったり踊ったり。寝転んで、満天の星空の観察もおすすめです。3泊4日ですが、あっという間に時間は過ぎていきました。

06

次なる目的地は、ベマラハ・ツィンギー。雨風で浸食された石灰岩の針山をトレッキングします。ザイルを腰にしっかり固定し、いざ出発。ラッキーにもここでもシファカが。ここにいるのは、ディケンズ・シファカで、キリンディで見られるベロー・シファカとか異なります。さて、森の中をしばらく行くと洞窟に。そこを抜けると急斜面が現れます。ザイルをワイヤーに固定し、えっちらおっちら。すると一気に視界が広がり、針山の風景が広がります。頂上で写真を撮っていると、なんと遠くにシファカが!針山をジャンプしながら、移動していく様子を見ることができました。その後は、吊り橋を渡り、急斜面を下り・・・皆さん無事ツィンギーを踏破することができました。

07

まだまだ旅は続きます。陸路で南下、2度マダガスカルのカーフェリー(船渡し)にも乗り、キリンディへ。ナイトサファリと翌朝も散策。ベロー・シファカやアカビタイ・チャイロ・キツネザル、イタチ・キツネザル、コクレル・コビト・キツネザルなどなど、チャンスに恵まれました。さらに、滅多に見られないというフォッサにもロッジ近くで遭遇しました。

08

その翌日は、モロンダバへ。途中、今年大量発生しているというバッタの大群にも遭遇しながら進むと、徐々にバオバブの木が現れ出します。聖なるバオバブや愛し合うバオバブ、双子バオバブなど見て、最後はあまりに有名なバオバブ並木へ。夕陽と並木は、やはり美しいの一言でした。

09

モロンダバ到着後は、近くのベタニア漁村を訪問したり、マーケットでショッピングを楽しんだり。ビーチ沿いで最後のランチを食べていると、ここでのんびりしたいなぁ・・・などと、思ってしまいました。

10

昨今、経済発展の進むアフリカですが、ここマダガスカルはアフリカの田舎といった雰囲気で、雄大な自然と、ゆったりとした時間が流れています。もしマダガスカルに興味をお持ちでしたら、絶対おすすめのこのツアー。盛りだくさんの内容に12日間はあっという間に過ぎ去ってしまうでしょう。今年はシーズンが終わってしまいましたが、ぜひ来年皆さんのご参加お待ちしております。

佐藤

2013.04.27発 ナミビア・キャンプ 砂丘と岩画 9日間

昨年末の大晦日の紅白では、歌手のMISIAがナミブ砂漠で歌い、ニュースでも話題になったナミビアへ、添乗で同行させて頂きました。今回のツアーは9日間というコンパクトな日程で、ナミビアの見どころとキャンプ泊を楽しむ内容です。

01

香港、ヨハネスブルグで乗り継いで、首都のウイントフックへ到着。ここは標高1600mに位置し、日差しは強いものの涼しくさわやかな風が吹いていました。今日はここからナミブ砂漠の入り口となるセスリエムまでドライブ。ウイントフックの町を抜けると、荒野がすぐに始まります。途中木陰でランチ、眺めの良いスプリートフーツ峠での休憩をはさみ、周りの岩山がオレンジ色に染まる頃、セスリエムへ。スプリングボックやオリックスも道中で見かけました。

02

9日間というコンパクトな日程で、ナミビアの見どころを周るのがこのツアーの魅力ですが、さらにもうひとつの楽しみは「キャンプ泊」という点です。朝晩は過ごしやすく乾燥したさわやかな空気の中でのキャンプは、自然や空の大きさを感じられます。テントも大人が立って入れるほど大きく、経験豊富なスタッフも同行します。さらに、キャンプサイトにはホットシャワーや水洗トイレ、電源もございますので、キャンプをしたことがない、という方でも、意外と快適にお過ごし頂けると思います。日中は少々暑いですが、木陰は涼しくさわやかです。さらに、ツアー中はビール、ワイン、水が飲み放題! という点も外せません。

翌早朝。いよいよナミブ砂漠へと入ります。入口のゲートからは舗装路が伸びており、まだ薄暗い中、ソーサスフライへと向かいます。そこから砂丘へ。高さ300mほどもある砂丘の頂上に着く頃、東の空から朝日が上り始めました。
誰もいないナミブ砂漠の砂丘での朝日観賞。美しい朝日はもちろんですが、太陽に照らし出された赤い砂丘群が、徐々にコントラストを変えていくのも見どころです。砂丘からは、砂と戯れながら駆け降りるのが一番ラクで、気持ち良いです!

03

さて次は、砂丘の中にある沼地、ソーサスフライとデッドフライの見学です。本来は沼地で雨の多い年にはここに水がたまることもありますが、今年は非常に乾燥しており、完全にドライ。干上がった大地に、枯れ木が立ち並ぶデッドフライの景色は、どこかで一度はご覧になられた方も多いと思います。しばしフリータイムで、写真撮影。

04

デューン45の見学のあとキャンプへ戻り、ブランチを食べて少々休憩。午後は、セスリエム・キャニオンへ。雨や風が削りだした渓谷です。ここを流れた水は、先ほどのソーサスフライへと流れ込んでいきますが、今回は乾いていました。
その後、オプショナルツアーの遊覧飛行へ。ナミブ砂漠を下だけではなく、上からもご覧頂けます。今回は皆さんご参加。セスリエム・キャニオンやデューン45、ソーサスフライやデッドフライなどをセスナで遊覧。荒々しくも美しい風景は、片時も目が離せません!

05

ナミブ砂漠を堪能した翌日は、海沿いの町スワコップムントへドライブ。途中、南回帰線やその昔氷河が削ったというキュイセップ渓谷でフォトストップ。その後、ナミビアの乾燥した大地で霧の水分で生きる不思議な植物ウィルウィッチア(和名:奇想天外)や月面大地を見学します。

06

大西洋沿いのスワコップムントへ来ると、海から涼しい風が吹き、暑さも和らぎます。ヨーロッパのような建物が並ぶ市街は静かで、のんびり散策も楽しいです。そして、夕食はシーフード。新鮮な牡蠣やロブスター、貝、魚など、贅沢なディナーを頂きました。

07

スワコップムントは霧が発生し肌寒くなることが多いのですが、今回は朝から快晴!塩田近くのフラミンゴを観察した後は、大西洋沿いを北上しケープクロスへ。ミナミアフリカオットセイのコロニーを歩いて見学します。少々匂いますが、のんびり日光浴をしている姿はかわいいですね。

08

ケープクロスを後にし内陸へ。何もない大地から徐々に花崗岩の岩山が広がる中、ヘレロの人々が営む露店にも立ち寄り、ダマラランドへ。サンの人々が描いた壁画が残る世界遺産トワイフォルフォンテンを訪問しました。ライオンやキリン、ゾウやオリックスに加え、オットセイやペンギンの絵もあります。サンの人々は狩猟採集ですが、驚くほどの距離を移動していたことがわかります。荒々しい砂岩の岩山には、ここの名前の由来にもなった湧き水も溢れていました。今日の夕陽もきれいでした。

09

翌日は近郊のバーントマウンテンやオルガンパイプを見学し、化石の森へ。ここには2億8000万年前にアフリカ中央部から流されてきたと言われる、巨大な木の化石があります。長いもので、40m近くのものも!

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そして、旅の終わりはエロンゴ山塊へ。近くで暮らすサンの人々と歩き、ハンティングの仕方や樹木の説明、壁画を鑑賞しました。その後、岩山へ登り、最後の夕陽鑑賞。オレンジ色に染まる大地。美しい夕陽は、何度見ても私たちを飽きさせません。夕食後、たき火を囲みながら遅くまでスタッフと話をしたり、星空に感動したりと、夜はふけていったのでした。

11

ナミビアの見どころを凝縮した今回のツアーですが、エトーシャ国立公園やフィッシュリバー・キャニオンなどなど、ナミビアの魅力は尽きません。砂漠、動物、人々、景観、そしてキャンプと、アフリカの魅力たっぷりのナミビアは、初めての方にもリピーターの方にもおすすめできます。今年の夏もナミビアのキャンプツアーございますので、気になる方はぜひお問合せください!

佐藤

2012.12.22発 道祖神エジプトの旅ギルフ・ケビール遠征隊15日間 後編

ギルフ・ケビール台地は、東側のカマル・エル・ディン台地と西側のアブ・ラス台地の2つに分けられます。今日はアブ・ラス台地を横切り、赤い谷を意味するワディ・ハムラへ。

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これまで砂や岩一色の世界だった風景がここで変わりました。大雨の度に川となったワディ沿いにアカシアやラクダ草が増え、小鳥やヘビなども生息しています。ガゼルの足跡もちらほら見かけましたが、目にすることは非常に稀とのこと。かつてここにはバーバリー・シープも居たようですが、狩りによりこのエリアでは絶滅したそうです。

02

北上を続け台地を離れると、砂の海グレート・サンド・シーへ突入します。南北に延びる大砂丘がいくつも続きますが、巧みなドライバーにより、次々と砂丘を越えていきます(たまにスタックはしますが…)。その高さは約30~40m。ジェットコースターのように、大迫力です!

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その一角にはシリカ・フィールドが広がります。かつて隕石の衝突による圧力と1800度を超える高温から生まれたという天然ガラス、シリカ・グラス。やや緑色がかった透明な石は、美しい限り。ツタンカーメンの首飾りもこの石で装飾されていました。持ち出し禁止です!!
さらに砂丘を越え、グレート・サンド・シーで2013年を迎えた後、石灰質の白い台地と奇岩がユニークな白砂漠で最後のキャンプ泊を楽しみ、クリスタル・マウンテン、黒砂漠を経由し、バハレイヤへ。

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乾燥しているエリアのため10泊11日のキャンプはまったく不快ではないものの、やはり温かいシャワーは気持ちいいものです。砂をさっぱり洗い流した後は、お待ちかねの冷えたステラ・ビールを夜遅くまで楽しんだのでした。
砂漠一色と思われるギルフ・ケビールですが、岩絵鑑賞や自然観察、大迫力の砂丘越え、そして、想像以上に変化に富んだ景観が広がります。エジプト最深部への旅、ぜひおすすめします。

佐藤

2012.12.22発 道祖神エジプトの旅ギルフ・ケビール遠征隊15日間 前編

道祖神では最長となる10泊のキャンプ旅、エジプト最深部ギルフ・ケビールへ行ってきました。広大なサハラ砂漠とはいえ、日々変わるその表情、刻々と移り変わる雲や空の色、そして、夜ともなれば満点の星空……キャンプ旅ならではの大自然を体感できる贅沢なコースです。また、まだ緑のサハラだった約1万年前に描かれた壁画も見ごたえがあります!

カイロに降り立った一行は、発着点となるバハレイヤ・オアシスへ。4輪駆動車に乗り換え、ギルフ・ケビールに向けて出発です。
初日は朝から小雨。途中から強風に見舞われ、白砂漠が両脇に広がるはずの幹線道路は、砂しかみえず、ペースも上がりません。強風に吹かれ、じゃりじゃりと口に砂を含みながら、車に隠れるようにテント設営。移動、そして、キャンプ設営の毎日が始まりました。

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砂と岩山の世界を走り、クフ・ヒルへ。ここには、第4王朝のファラオでクフ王の息子であるジェドエフラーによるカルトゥーシュの線刻画が残されています。

03

アブ・バラスには割れた水瓶が散らばっており、ここはかつてダクラ・オアシスへと向かったチャドやリビアからの略奪者たちの中継点で、ここを給水所としていたようです。ダクラ・オアシスの人々は、略奪者の後を追い水瓶を叩き割ったことで、オアシスに平和が戻った…という話もあるとか。線刻画や壁画も見ることができます。

04

マッド・パンやレッド・ライオンと呼ばれるこの不可思議な風景。ここはかつて海のそこで、海底にたまった泥が長い年月で雨や風、砂に削られ、このような風景が造りだされたそうです。

05

ファラオ・ラリーのチェックポイントSAVIEM22や第2次大戦時の英国軍の飛行場跡で小休止。その後、360度に広がる砂原を走り、ギルフ・ケビールの大地の脇、ワディ・バクトへ。この谷には砂丘に堰き止められた大きな湖があったそうですが、想像もつきません。今宵は満月の夜でした。

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翌日も見どころが盛りだくさん。まずは、第2次大戦時の英国軍の飛行場跡エイト・ベルズへ。ここを中継点として、リビアのクフラにあるイタリア軍基地を攻撃したそうです。その後、エル・カンタラの洞窟へ。砂山を登った先の洞窟には、約8,000年前に描かれた牛や人の壁画を見ることができます。年代が比較的新しい壁画のため、他の壁画に比べ緻密に描かれています。

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壁画のハイライトとなるのが、ワディ・スーラとフォッジーニ・メスカワティ洞窟です。まずは、ギルフ・ケビールで最も有名なワディ・スーラのスイマーの壁画を見学。かつてここを流れていた川で泳いでいる人を描いたのか、はたまた、何かに祈っているようにも見えます。すでに洞窟の壁が崩れつつあり、数年先には壁画がなくなってしまうかもしれません…。

08

次に、フォッジーニ・メスカワティ洞窟へ。アマチュア探検家のフォッジーニ親子とエジプト軍人メスカワティが2002年に発見した壁画です。壁一面に描かれた人や手形、牛のような首のない超獣、動物、そしていくつかの線刻画など、一日中眺めていたくなるほど。想像と妄想の世界が広がります。

09

そして、ギルフ・ケビールの台地上へと向かいます。その前に、アカバ・パス(峠)にてキャンプ。雲が美しい夕時でした。

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後編につづく

佐藤