2019.3.1発 ベスト・シーズンのタンザニア 10日間

すこし前になってしまいましたが3月1日から10日間、弊社のサファリツアーの中でも最も『サファリ』に特化したものの一つ、「ベスト・シーズンのタンザニア 10日間」に同行させていただきました。

何が「ベスト・シーズン」なのか?個人的には、サバンナで見られる野生動物の多さ、種類に関しては、ガイドの腕と運によって大きく左右されると思いますし、乾季でも雨季でもその時期らしい風景、その時期ならではの野生動物に出会えると思っていますので、旅行時期で迷っていらっしゃるお客様には「行ける時がベスト・シーズンです!」とご案内しているのですが、この時期(2~3月)のタンザニアに関しては、南からヌーとシマウマの群れが徐々に北上を始め、群れはンゴロンゴロのンドゥトゥ地区やセレンゲティ南部の平原を埋め尽くすほどの数に膨れ上がります。また移動しつつ雨の到来の前に出産するため、多くの子供連れや、運が良ければ出産シーンもご覧いただける、かつこの時期はンゴロンゴロ~セレンゲティに生息する他の哺乳動物の8割以上の種が出産するため、ヌーやシマウマ以外にも多くの野生動物の子どもたちがご覧いただけます。そういった意味では盛りだくさんのサファリが期待でき、「ベスト・シーズン中のベスト・シーズン」と呼んでも差し支えない時期なのですが、群れの動きや出産は雨の到来に大きく左右されますので、この短い期間といえども若干の日にちのずれで当たりはずれが出てしまう、少々難しい時期でもあります。弊社では何年もこの時期のツアーを企画してきましたが、大当たりの年もあれば、残念ながら期待したほどの成果が得られなかった年もありました。結果から言えば、2019年は大当たりではないにしても、充分当たりの年になったのではないかと思います。

ンゴロンゴロでよく目にするエボシクマタカ
ンゴロンゴロでよく目にするエボシクマタカ
緑の柔らかい草を食みつつのんびり移動するヒョウモンリクガメ
緑の柔らかい草を食みつつのんびり移動するヒョウモンリクガメ
丈の高い草が巣穴を隠すからか、安心してこちらをうかがうリビアヤマネコ
丈の高い草が巣穴を隠すからか、安心してこちらをうかがうリビアヤマネコ
つがいか?きょうだいか?ゴールデン・ジャッカル
つがいか?きょうだいか?ゴールデン・ジャッカル
捕食対象が多いため、活性が上がっているブチハイエナ
捕食対象が多いため、活性が上がっているブチハイエナ
シマウマの子どもの足を咥えたブチハイエナ
シマウマの子どもの足を咥えたブチハイエナ
子どもの待つ巣穴に運ぶためか、肉を加えて全力疾走のブチハイエナ
子どもの待つ巣穴に運ぶためか、肉を加えて全力疾走のブチハイエナ
シャンパンの栓を開けるような鳴き声を上げるオスのセネガルショウノガン
シャンパンの栓を開けるような鳴き声を上げるオスのセネガルショウノガン
チーターの近くだろうが、悠然とサバンナを歩むヘビクイワシ
チーターの近くだろうが、悠然とサバンナを歩むヘビクイワシ
羽の模様が美しい、タンザニアアカノドシャコ
羽の模様が美しい、タンザニアアカノドシャコ
まだ体毛の色が明るい、ソウゲンワシの幼鳥
まだ体毛の色が明るい、ソウゲンワシの幼鳥
この時期、ンドゥトゥで良く見られるニシブッポウソウ
この時期、ンドゥトゥで良く見られるニシブッポウソウ
アカシアの上で休憩中のダルマワシ
アカシアの上で休憩中のダルマワシ
抜き足差し足で獲物を探すクラハシコウ
抜き足差し足で獲物を探すクラハシコウ
ピンクのアイシャドーを施している見えるクロワシミミズク
ピンクのアイシャドーを施している見えるクロワシミミズク
集団で草原を移動中のダチョウ
集団で草原を移動中のダチョウ
朝から晩までの長いサファリを終え、焚火の周りでサンセットを眺めながら一息
朝から晩までの長いサファリを終え、焚火の周りでサンセットを眺めながら一息
平原一面に広がるヌーの群れ
平原一面に広がるヌーの群れ
シマウマの群れもセレンゲティを少しずつ北上していきます
シマウマの群れもセレンゲティを少しずつ北上していきます
お互いの背に頭を預け休憩しつつ、それぞれの方向を警戒するシマウマたち
お互いの背に頭を預け休憩しつつ、それぞれの方向を警戒するシマウマたち
サバンナが緑でも乾燥していても変わらず健康的なトムソンガゼル
サバンナが緑でも乾燥していても変わらず健康的なトムソンガゼル
出産直後、やっと立ち上がったヌーの子どもと見守る母親
出産直後、やっと立ち上がったヌーの子どもと見守る母親
歩行もおぼつかない、まだへその緒が残ったヌーの子ども
歩行もおぼつかない、まだへその緒が残ったヌーの子ども
何かを思案しているようなシマウマの子ども
何かを思案しているようなシマウマの子ども
お乳を飲むライオンの子どもたち
お乳を飲むライオンの子どもたち
暑さでお疲れの様子のライオン親子
暑さでお疲れの様子のライオン親子
サーバルキャットのママさん、ベイビーキャリー中
サーバルキャットのママさん、ベイビーキャリー中
やんちゃ盛りのハイエナの子どもたち
やんちゃ盛りのハイエナの子どもたち
親に守られて道路を横断するホロホロ鳥の雛たち
親に守られて道路を横断するホロホロ鳥の雛たち
花畑に埋もれてくつろぐスティンボック
花畑に埋もれてくつろぐスティンボック
丈の高い草に埋もれて暑さをしのぐチーター
丈の高い草に埋もれて暑さをしのぐチーター
むっくりと立ち上がり・・・
むっくりと立ち上がり・・・
キャットウォークを歩くモデルのような足取りで行動開始
キャットウォークを歩くモデルのような足取りで行動開始

内容としては至ってシンプル。ンゴロンゴロのンドゥトゥ地区に3泊、セレンゲティに2泊、ンゴロンゴロに1泊の計6泊行ってサファリ三昧となりますが、ンゴロンゴロはあくまでも最後のオマケのようなもの。ンドゥトゥ地区ではヌーの群れとライオン、チーター、サーバル・キャットやカラカルなどのネコ科を狙い、セレンゲティのセロネラではンドゥトゥでは難しいヒョウを狙います。そして、この時期はその全てに子連れが期待できます。今回のツアーでも多くの子連れを見ました。ヌーに至っては出産シーンも。子供を咥えて運ぶサーバル・キャットのママさんや雛鳥を連れたホロホロ鳥など、ちょっと珍しいシーンもありました。

セロネラ地区の外れにあるアカシア・キャンプに宿泊
セロネラ地区の外れにあるアカシア・キャンプに宿泊
広々としたテント内
広々としたテント内
美しいグラデーションの草原を優雅に歩むキリン
美しいグラデーションの草原を優雅に歩むキリン
ハンティングの緊張感がみなぎる表情のメスライオン
ハンティングの緊張感がみなぎる表情のメスライオン
自らは逃しましたが、仲間がイボイノシシを仕留めました
自らは逃しましたが、仲間がイボイノシシを仕留めました
サファリカーのすぐ後ろを通って仲間の元に向かうメスライオン
サファリカーのすぐ後ろを通って仲間の元に向かうメスライオン
道路わきのブッシュの陰でくつろいでいたオスライオン
道路わきのブッシュの陰でくつろいでいたオスライオン
雨の後、身体の水分をお互いに舐めとる
雨の後、身体の水分をお互いに舐めとる
クリップスプリンガー。らしい場所で、らしい動物を発見
クリップスプリンガー。らしい場所で、らしい動物を発見
草を食みつつ悠々と草原を移動するオスゾウ
草を食みつつ悠々と草原を移動するオスゾウ
セロネラ地区で樹上で憩うヒョウと出会う
セロネラ地区で樹上で憩うヒョウと出会う
サバンナの生態系を底辺から支えるフンコロガシ
サバンナの生態系を底辺から支えるフンコロガシ

2020年のツアーは今年より数日遅らせた3月6日出発となります。すでにツアー代金も発表されていますので、少々ギャンブル性はあるものの、東アフリカで充実したサファリがしたい!という方、是非ご参加をご検討ください!

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羽鳥

2019.4.26発 エチオピア歴史街道ダイジェスト 11日間

旅行期間が長すぎて日本人のお客様には合わない、といわれることもありますが、弊社のこだわりが最も表れているツアーでもあるため、変わらず企画し続けている「エチオピアの大自然と民俗、世界遺産、ゆったり・たっぷり 15日間」。今年のGWは10連休ということで、この日程に合わせて金曜夜出発の11日間特別短縮版を企画・催行し、添乗員として同行させていただきました。

15日間との相違点は、前半のアディスアベバからラリベラまで、後半のバハール・ダールからアディスアベバへのそれぞれの陸路移動を日数短縮のために空路移動に変え(この変更で、バティとサンバティ2か所の定期市訪問がカットされるため、生活文化的な見どころが減ります)、世界自然遺産のシミエン国立公園訪問をカットし(この変更で、より歴史・宗教面へのフォーカスが強くなります)、代わって有名なラリベラの岩窟教会よりも古い時代、6世紀にティグレ州のあちこちに築かれた岩窟教会への訪問を組み込み、更に歴史と宗教面の見どころを強化した内容になりました。

見どころの1つは超有名な世界文化遺産のラリベラの岩窟教会群。12世紀、ザグウェ王朝の王ラリベラ(のちに聖人として聖列)の指示で、イスラム教徒に奪われたエルサレムに代わる第二のエルサレムとして築かれた11の教会です。教会の多くは固い花崗岩の上に載った、削りやすい凝灰岩を彫って築かれましたが、モノリシック(底部のみ天然の岩盤と繋がった、完全な一枚岩のもの)とセミモノリシック(底面と天井部など、複数の面が岩盤と繋がったもの)の2種類があり、それぞれ正確な数学的計算・設計の上に、当時の石工の技術の粋を集めて作られています。エジプトのピラミッドほどではありませんが、メディアへの露出が多いため、ご覧になる前から見たような気分になってしまう方も多いかもしれませんが、実際に目の当たりにすると迫力が段違いです。添乗員としても個人的にも何度も足を運んでいますが、あかり取りの窓の周辺に施された彫刻など、見るたびに感慨を新たにする素晴らしいものです。

ラリベラの教会群で最古と推定されている聖マリア教会
ラリベラの教会群で最古と推定されている聖マリア教会
天然の岩を刻んで造形したとは到底思えない教会内部
天然の岩を刻んで造形したとは到底思えない教会内部
色も鮮やかに残る天井装飾
色も鮮やかに残る天井装飾
巧みなノミ捌きで刻まれたあかりとりの窓の軽やかな装飾
巧みなノミ捌きで刻まれたあかりとりの窓の軽やかな装飾
女人禁制の聖ゴルゴダ教会内部、ラリベラ王の墓所はこの部屋の奥にあります
女人禁制の聖ゴルゴダ教会内部、ラリベラ王の墓所はこの部屋の奥にあります
傑作建築の一つ、聖エマニュエル教会
傑作建築の一つ、聖エマニュエル教会
アッバ(神父)の服装と儀礼用の十字架も、教会によって一つ一つ形状が異なります
アッバ(神父)の服装と儀礼用の十字架も、教会によって一つ一つ形状が異なります
ラリベラにある11の教会中の最高傑作、聖ギオルギス教会
ラリベラにある11の教会中の最高傑作、聖ギオルギス教会
水平は完璧に出していますが、上への線は垂直ではなく上に行くにしたがって内側に絞られています
水平は完璧に出していますが、上への線は垂直ではなく上に行くにしたがって内側に絞られています
光の入り具合も計算されている至聖所前の祭壇
光の入り具合も計算されている至聖所前の祭壇
丸顔にアーモンド形の目を描くエチオピアスタイルは変わりませんが、歴史を感じさせる内壁の絵
丸顔にアーモンド形の目を描くエチオピアスタイルは変わりませんが、歴史を感じさせる内壁の絵

西洋のイースター(復活祭)は、今年は4月21日の日曜日でしたが、異なるカレンダーとそれに合わせた祭礼を行うエチオピアでは、今年はラリベラ滞在中の4月28日がイースターでした。ということで、街でもあちこちに緑の草を敷き詰め(場を清浄化するため)、人々は同じ草を鉢巻のように頭に巻き、この日から遡ること2カ月前から始めた断食(イスラムと異なり、断つのは肉や魚などで、牛乳や卵の入らないパン、野菜とマメのシチュー、サラダなどは食べてよい)の明けとキリストの復活を祝います。私たちが宿泊していたホテルでも、従業員の方々がコーヒーセレモニーで祝っていたのですが、たまたまホテルに居合わせた私たちもご相伴に預かりました。このイースターが過ぎると、少しずつ雨が降り始め、6~8月のエチオピア北部の雨季到来の雰囲気が濃くなっていきますが、ツアー中に雨に降られることはほとんどなく、高原の国エチオピアとは思えないような暑い日が続きました。

イースターということもあってホテルではコーヒーセレモニーに招かれました
イースターということもあってホテルではコーヒーセレモニーに招かれました
生豆を炒って挽き、ジャバナと呼ばれるポットの中で煮立てたものが供されるコーヒー
生豆を炒って挽き、ジャバナと呼ばれるポットの中で煮立てたものが供されるコーヒー
雨季前で、降雨があった場所では緑が美しい土地が広がります
雨季前で、降雨があった場所では緑が美しい土地が広がります

そしてもう1つの見どころは、日本からのツアー客がほとんど訪れない担当者である私イチ押しの場所、ティグレ州の岩窟教会群です。ラリベラの教会群建造から600年ほど遡った6世紀に、それまでの弾圧からキリスト教が公認、国教化されたローマ領のあちこち(アンティオキア、アレキサンドリア、コンスタンティノープルなど)からエチオピアにやってきた9人の聖職者(9聖人)によって築かれたとされる教会・修道院の他、彼らが持ち込んだ修道という修行の形態を実現するために、険しい山の上や人跡未踏の岩壁に横穴を穿って築かれたよりシンプルな構造の穴倉のような教会が、140カ所を超える数存在しています。まだ世界遺産登録はされていませんが、近いうちに間違いなく登録されるだろうこれらの教会への訪問を難しくしているのは、その立地する場所の険しさです。今回訪問を選択したいくつかの教会・修道院の中には、ほとんどロッククライミングのようなスタイルで岩を登り、やっと到達できたものもありました。少々ハードで、麓の村人たちがサポートしてくれるとはいえそれなりのリスクもありますが、訪問できてよかったとご参加者の皆さんからも感想をいただけました。

ティグレ州の岩窟教会を代表するアブーナ・イェマタへの山道
ティグレ州の岩窟教会を代表するアブーナ・イェマタへの山道
教会の入り口は登り口から約300mの位置にあるため、上からの眺めは抜群
教会の入り口は登り口から約300mの位置にあるため、上からの眺めは抜群
半ばロッククライミングのような登りを慎重に続けて到達します
半ばロッククライミングのような登りを慎重に続けて到達します
壁画が美しい、アブーナ・イェマタ修道院の内部
壁画が美しい、アブーナ・イェマタ修道院の内部
アブーナ(教父)・イェマタ以下、シリアからエチオピアに到来した9聖人の絵
アブーナ(教父)・イェマタ以下、シリアからエチオピアに到来した9聖人の絵
至聖所への入り口には、守りとして天使ガブリエルとラファエルの絵が
至聖所への入り口には、守りとして天使ガブリエルとラファエルの絵が
修道士はこのキャンドルに火をともして毎日の勤行を行います
修道士はこのキャンドルに火をともして毎日の勤行を行います
アブーナ・イェマタ入り口への細い道、右手は崖ですっぱり切れ落ちています
アブーナ・イェマタ入り口への細い道、右手は崖ですっぱり切れ落ちています
時たま里に下りるものの、修道士は多くの時間をここで祈りに費やします
時たま里に下りるものの、修道士は多くの時間をここで祈りに費やします
現存するエチオピア最古の教会の一つ、4世紀創建のアブレハ・ワ・アツベハ教会
現存するエチオピア最古の教会の一つ、4世紀創建のアブレハ・ワ・アツベハ教会
ユダヤ教徒の女王グディトによる焼き討ちの跡が残る天井
ユダヤ教徒の女王グディトによる焼き討ちの跡が残る天井
ポルトガル絵画の影響を受けたといわれる聖母子像
ポルトガル絵画の影響を受けたといわれる聖母子像

そして後半戦は、エチオピア最古の都アクスム、次いで16世紀に都があったゴンダールへと続いていきます。アクスムではおなじみのステッレ(アクスム王国時代に建てられたオベリスク)やシェバの女王の宮殿といわれる遺構、そしてモーゼがシナイ山で神から受け取った十戒の石板を収めたアーク(聖櫃)が安置されているとされるシオンの聖マリア教会の礼拝堂などを見学。アクスムは地中に埋もれているだろうと想定される遺構の9割は未発掘で残されているとされており、これからの発掘と発見が楽しみな場所でもあります。

どのような手法で運ばれ、建てられたかわからない、アクスムの巨大なステッレ
どのような手法で運ばれ、建てられたかわからない、アクスムの巨大なステッレ
「失われたアーク」が安置されているといわれる、シオンの聖マリア教会の礼拝堂
「失われたアーク」が安置されているといわれる、シオンの聖マリア教会の礼拝堂
シオンの聖マリア教会内、ファシリダス帝によって築かれた女人禁制の修道院内部
シオンの聖マリア教会内、ファシリダス帝によって築かれた女人禁制の修道院内部
シェバ王国時代の宮殿跡と推測されている遺構
シェバ王国時代の宮殿跡と推測されている遺構

ゴンダールではこちらも多くの方がご存知であろう、ゴンダール朝のファシリダス帝以下6人の皇帝・皇妃によって築かれた、交渉のあった様々な国の建築様式が融合したゴンダール様式の城跡と、イスラム教徒勢の焼き討ちを生き延びた奇跡の教会「デブレ・ブレハン・セラシー教会」を見学しました。堂内の天井には有名な天使の絵が描かれています。

16世紀当時の都だった、ゴンダールに築かれたファシリダス帝の城
16世紀当時の都だった、ゴンダールに築かれたファシリダス帝の城
ヨハンネス1世、イヤス1世、ダウィト3世、バカッファ帝、メントゥワブ妃の5人によって築かれた城や建造物が点在しています
ヨハンネス1世、イヤス1世、ダウィト3世、バカッファ帝、メントゥワブ妃の5人によって築かれた城や建造物が点在しています
ティムカット祭ではハイライトの聖水浴びが行われるファシリダス帝のプール
ティムカット祭ではハイライトの聖水浴びが行われるファシリダス帝のプール
イスラム教徒勢の焼き討ちから、ミツバチの群れによって守られたといわれる奇跡の教会、デブレ・ブレハン・セラシー教会
イスラム教徒勢の焼き討ちから、ミツバチの群れによって守られたといわれる奇跡の教会、デブレ・ブレハン・セラシー教会
有名な天使の天井画
有名な天使の天井画
毛皮の衣服をまとってライオンとヒョウを従えた聖ゲブラ・マンファス・ケッドゥスと片足を失った代わりに6枚の翼を背に得た聖テクレ・ハイマノウトの壁画
毛皮の衣服をまとってライオンとヒョウを従えた聖ゲブラ・マンファス・ケッドゥスと片足を失った代わりに6枚の翼を背に得た聖テクレ・ハイマノウトの壁画

そして、首都アディスアベバを除いた最後の訪問地、タナ湖畔のバハール・ダールへ。水量は少ないものの、それなりに迫力のある青ナイル滝と、エチオピア最大の湖で、青ナイルの源流の一つでもあるタナ湖上をボートで遊覧、ゼゲ半島に位置する修道院を訪問しました。修道院があるウラ村と「聖母マリアの契約の赦し」という名前を冠したウラ・キダネ・メレット修道院を訪ね、文盲の信者にキリストの物語や教えを語るために描かれた、新しいものではありますが見事な壁画が楽しめます。

水量は少ないものの、迫力ある青ナイル滝
水量は少ないものの、迫力ある青ナイル滝
国民食インジェラを焼くデモンストレーションを見せてくれた村人
国民食インジェラを焼くデモンストレーションを見せてくれた村人
タナ湖をボートで遊覧し、ゼゲ半島の修道院へ
タナ湖をボートで遊覧し、ゼゲ半島の修道院へ
至聖所は二人の熾天使の絵によって守られています
至聖所は二人の熾天使の絵によって守られています
戴冠する聖母マリア
戴冠する聖母マリア
磔刑に処されたイエスと、12使徒の殉教を描いた壁画
磔刑に処されたイエスと、12使徒の殉教を描いた壁画

この後、アディスアベバへ空路移動し、国立博物館や名産のコーヒーなどを目当てのショッピングを済ませ、ツアーは帰路につきました。久々に同行させていただいて改めて実感したのは、やはりエチオピア北部を巡る際に、旧約・新約双方の聖書の知識があるのとないのとでは、ずいぶん楽しみの深さが異なるという点です。歴史についてはガイドからの説明で何となくお分かりいただけるのですが(スーダンやエジプト、ローマと絡むので、そちらの歴史をご存知であればなお楽しめます)、宗教面については知らない物語をベースに説明を聞いてもいまいちピンとこないことが多いだろうと思います。まだ未訪問の方で、これから北部エチオピアを訪問してみようとお考えの方は、聖書を読むまではいかずとも、映画等でイエスの一生やそのエピソードを知っておくことをお勧めします。

■エチオピアのツアー一覧はこちら

羽鳥

2019.2.8発 チュニジア ラクダと歩く砂漠旅 10日間

2018-2019シーズンから久々に復活した、「チュニジア ラクダと歩く砂漠旅 10日間」、スペシャル版としてチュニス近郊の観光も加えた、2月8日出発のツアーに同行させていただきました。チュニジアといえば『アラブの春』の口火を切ったジャスミン革命、そしてバルドー博物館のテロ事件等、国内の治安状況が不安定な時期が続いていましたが、2017年末にそろそろ落ち着いてきた、という現地からの情報を得て、やっと今期復活させることができた、道祖神らしい内容のツアーです。

「砂漠の船」とも呼ばれるラクダ、この不思議な家畜とともに砂漠を歩きます
「砂漠の船」とも呼ばれるラクダ、この不思議な家畜とともに砂漠を歩きます
歩くペースは早め、最初は先行するのですが、すぐにラクダに置いて行かれます
歩くペースは早め、最初は先行するのですが、すぐにラクダに置いて行かれます
午前中に1日の行程の3分の2を歩いてランチ休憩
午前中に1日の行程の3分の2を歩いてランチ休憩
ランチはサラダ&パン。見た目は普通ですが、抜群に美味しく、大好評でした
ランチはサラダ&パン。見た目は普通ですが、抜群に美味しく、大好評でした

内容は至ってシンプル。首都チュニスから、ホメロスの『オデュッセイア』にロートファゴイ(ハス食い人)の島として登場するジェルバ島まで空路で移動し、そこからさらに陸路でチュニジア南部の砂漠観光の拠点の一つドゥーズまで移動、このドゥーズからグラン・エルグ・オリエンタル(東方大砂丘群)の砂漠約100kmを、もう一方の砂漠観光の拠点クサール・ギレンまで、かつてのキャラバンのようにラクダとともに歩き、同じルートでジェルバ島、チュニスと帰路に就く、というもの。

人とともにラクダも休憩をとります
人とともにラクダも休憩をとります
夕方早くキャンプ地に到着、テント設営
夕方早くキャンプ地に到着、テント設営
テントはワンタッチ式、撤収にコツが要りますが扱いは簡単です
テントはワンタッチ式、撤収にコツが要りますが扱いは簡単です

「砂漠を何日間もラクダと歩いて、何が面白いんですか?」と、ネガティブ寄りの質問をいただくこともありますが、実は添乗員として同行した私にもよくわかりません。ただ、旅を終えて帰ってくると、「ああ、面白い旅だったな・・・」とジワーっと実感がわくという、不思議なツアーです。ご参加された皆様も同様にお感じになられたようでした。砂漠とはいえ2月のチュニジアは夕方から朝にかけてかなり冷え込み、日中も気温はさほど上がらず、といっても日差しは強烈で、日焼け止めを塗らないとひどく日に焼けます。砂地は足をとられて歩きにくく、砂が入らないように対策していても、細かい砂が靴の中に入り込み、歩きづらさを倍増させます。それでも、1頭が200kgを超える荷物を背に載せ、文句(を言っている)とも受け取れる鳴き声を上げつつ黙々と歩く砂漠の船ラクダの後をついて一歩一歩、歩みを進めていくと、頭が空っぽになって、青い空と褐色の砂漠と少しだけの緑が目の前に広がり、感じるのは吹き抜けていく風だけ、という何とも言えないシンプルな世界に没頭できます。

ベドウィンパンの調理中
ベドウィンパンの調理中
こねたパンを熱した砂の上に広げます
こねたパンを熱した砂の上に広げます
そして、炭をかぶせて待つこと15分で完成
そして、炭をかぶせて待つこと15分で完成
ラクダとともに眺めるサンセット
ラクダとともに眺めるサンセット
砂漠でこれほど絵になる動物は他にはいません
砂漠でこれほど絵になる動物は他にはいません

1日の行程を終え、テントを張り、ラクダ使い達におこしてもらった火を囲んでシンプルな食事をいただき、温かいお茶をすすった後は、砂漠の男たちの歌声と太鼓の音が鳴り響く、静かな砂漠。見上げれば満天の星。こういうとひどくロマンチックですが、実際そこまで素敵で、格好いいものでもなく、汗まみれ砂まみれ、疲れてくたくたになってぐっすり眠る、という毎日なのですが、砂漠トレッキング最終日に眼前にオアシスと砂丘の風景が広がるさまを見た時の達成感は、この100km歩き通した人でなければ分からないと思います。

草のまばらに生えたエリアの他、もちろん砂丘地帯もあります
草のまばらに生えたエリアの他、もちろん砂丘地帯もあります
砂丘地帯を歩くのはしんどいですが、テンションは上がります
砂丘地帯を歩くのはしんどいですが、テンションは上がります
空の蒼と砂のベージュだけの世界
空の蒼と砂のベージュだけの世界
ゴールが近づいてくると、砂漠の一軒家ならぬ、カフェにも出会います
ゴールが近づいてくると、砂漠の一軒家ならぬ、カフェにも出会います
ローマ時代の遺跡が残る、クサール・ギレンが砂漠旅のゴール
ローマ時代の遺跡が残る、クサール・ギレンが砂漠旅のゴール

最終日に復路のジェルバ島からチュニスへの国内線フライトがキャンセルとなり、南部から首都への長い陸路での移動に急遽差し替え、というアクシデントが発生。特別版ツアーたる所以だった、シディ・ブ・サイドとカルタゴの観光は、簡単に車窓から済ませることになってしまいましたが、思いがけず南部の海・山岳風景から中部の豊かな穀倉地帯を経て、人口密集地の首都チュニスへという、小さい国ながらもはっきりわかる自然環境と人々の暮らしの変化も見ることができました。

2019-2020シーズンも引き続き企画しますので、ちょっと変わった砂漠のツアーに参加してみたい、登山は苦手だけど達成感を味わえるツアーに参加してみたい、そんな方にお勧めのこのツアー。ぜひ参加をご検討ください!

◆チュニジア ラクダと歩く砂漠旅 10日間

羽鳥

カイロ―世界の都市の物語 牟田口義郎 著/文藝春秋

アフリカ専門旅行会社の社員として、お客様から「アフリカでどの国が一番好きですか?」とよくご質問いただきます。アフリカ54カ国中2カ国を除く52カ国に訪問している身として、こう答えるのはあまりにもひねりがなさすぎると思ってはいますし、他にも好きな国はあるのですが、私の答えは「エジプト」です。ずいぶん普通な答えだな、と思われるかもしれませんが、やはり若い頃に一時期住んでいたことのある国や街というのは、年を経れば経るほどより思い入れが強くなっていくものなのかもしれません。

今回おススメするこの本は、文明発祥の地としての栄光を担う古代エジプトの話をまくらに、7世紀のアラブによる征服を踏まえた上で、10世紀のカイロ建設からファーティマ朝、アイユーブ朝、マムルーク朝の首都としてナイル川のほとりに繁栄し、現在もアラブ世界最大の都となっている1000年都市カイロの物語です。各時代の国際関係と絡めながら、人物を中心に描かれていますので、ただの歴史本よりはるかに面白く読めますし、歴史を一つの都市に限定して辿っていくというのは、非常に面白い切り口だとも感じました。

好みの違いはあるかと思いますが、エジプトには旅の目的となる4本の柱があると個人的には思っています。ナイル川沿いの壮麗な遺跡群、世界屈指のダイビングスポットとして知られている紅海、雄大であらゆる形態を含む砂漠が広がる西方砂漠、そしてアラブ世界の政治・文化の中心、1000年の都としてのアル・カーヒラ―(カイロ)です。カイロ一押しの私としては、ナイル川沿いの遺跡全てを見ることと、カイロの旧市街を1日かけて散策することは、同じくらいの価値があると思っています。
『カイロを見ずしてエジプトを語ることなかれ』、極端な意見だとは思いますが、治安も落ち着き、観光客も回復しつつあるエジプトへの旅を予定されている方は、ぜひカイロ旧市街の散策を旅程の一部に加えていただくことをお勧めします。その際に、予備知識としてこの本を読むのと読まないのでは、天と地ほど差が出てくると思います。

by 羽鳥

2018.9.4発 道祖神40周年記念ツアー 南部アフリカ一周オーバーランド 40日間(後半)

9月4日に日本を出発し、南アフリカ、エスワティニ(旧スワジランド)、レソト、ナミビア南部を走破して、ナミビアの大西洋岸の港町スワコプムントに延泊滞在中のグループに追いついて同行の弊社スタッフの荒木と交代、後半の20日間を同行させていただきました。

既に3カ国と4カ国目のナミビア南部を通過してきたご参加者の皆さんは、チームワークもとれ、キャンプ暮らしにもある程度慣れており、この旅で最も長い滞在日数のナミビアの後半とボツワナ、そしてゴールのジンバブエ・ビクトリアの滝へと、なだれ込んでいきました。

サンの人々が描いた世界遺産の線刻画
サンの人々が描いた世界遺産の線刻画
感想が激しく、気温も高く、動物は水場に集中します
感想が激しく、気温も高く、動物は水場に集中します
ゾウが現れるとその圧力で水場を独占
ゾウが現れるとその圧力で水場を独占
水場の畔にはハネムーン中のライオンカップルも
水場の畔にはハネムーン中のライオンカップルも
遥か彼方まで広がるエトーシャ・パン
遥か彼方まで広がるエトーシャ・パン

ナミビア最大の見どころはもちろんナミブ砂漠ですが、すでに訪問済みですので、後半のナミビアルートは大西洋岸から北上し、かつてダマラランドと呼ばれた荒々しい大地を走って北部を周遊し、首都のウィントフックに戻って、ボツワナへと国境を越える7日間です。定番コースはエトーシャ国立公園とアザラシの繁殖地のケープクロスを訪問しますが、今回はあえてケープクロスには訪問せず、世界遺産の岩画があるトワイフェルフォンテーンと砂漠ゾウが生息するパームバッハ、そしてヒンバの人々の村があるカマンヤップを訪問し、エトーシャに向かいました。野生動物だけでなく、景観、人々の文化、古の遺産と、この部分だけとってもナミビアは多彩な見どころがあることがわかります。ウィントフックで久々の都会を眺めて、ボツワナへ。

ボツワナ、マウンのキャンプサイト。Wi-Fiも接続可能
ボツワナ、マウンのキャンプサイト。Wi-Fiも接続可能
オカバンゴ・デルタ奥地への足、丸木舟のモコロ
オカバンゴ・デルタ奥地への足、丸木舟のモコロ
自然の音しかしない静かな水路を行きます
自然の音しかしない静かな水路を行きます
夕方は水面に反射した美しい夕日が見られます
夕方は水面に反射した美しい夕日が見られます
デルタの島でネイチャーウォーク
デルタの島でネイチャーウォーク
バオバブの木の向こうに沈む夕日
バオバブの木の向こうに沈む夕日
クワッドバイクでマカディカディ・パンの一部、ントウェトウェ・パンへ
クワッドバイクでマカディカディ・パンの一部、ントウェトウェ・パンへ
果てしなく広がる塩の平原
果てしなく広がる塩の平原
近づいても逃げない人に慣れたミーアキャット
近づいても逃げない人に慣れたミーアキャット
ナイ・パンのシンボル、ベインズ・バオバブの木の下で一休み
ナイ・パンのシンボル、ベインズ・バオバブの木の下で一休み
キャンプ場の水場にひっきりなしにやってくるゾウ
キャンプ場の水場にひっきりなしにやってくるゾウ
チョベ川ではのんびりとボートクルーズ
チョベ川ではのんびりとボートクルーズ
ボートからならではの近距離で見られるゾウ
ボートからならではの近距離で見られるゾウ
甲羅干し中のナイルワニ
甲羅干し中のナイルワニ

荒々しい大地と岩山が広がるナミビアから一転、ボツワナ入国後は起伏がほとんどない真っ平らな、広大なブッシュがどこまでも広がります。そして、道も未舗装路の多かったナミビアから、舗装道路ばかりに変化していきます。ボツワナでの見所は、世界最大級の塩の平原マカディカディ・パン、これまだ世界最大の内陸デルタのオカバンゴ・デルタです。それに加え、ナイ・パンでは深い砂の道を抜けてのサファリと有名なバオバブ見学、そしてチョベ川でのサンセット・クルーズです。ご希望の方はオプショナルでチョベ国立公園でのサファリも。旅の最後半に差し掛かり、皆さんの疲れも徐々にピークに達し、体調を崩される方もいらっしゃいました。

陸路8852キロの最終地点、ビクトリア・フォールズ
陸路8852キロの最終地点、ビクトリア・フォールズ
ドライバーのヘンリーの奥さんが作ってくれた記念のケーキ
ドライバーのヘンリーの奥さんが作ってくれた記念のケーキ
素朴ながら美味しいジンバブエの家庭料理
素朴ながら美味しいジンバブエの家庭料理

そして最後の国境を越え、ゴールとなるジンバブエのビクトリア・フォールズへ。お決まりの滝の見学から始まり、丸1日の滞在日で様々なアクティビティに参加される方、最後の買い物に精を出す方、ホテルでのんびり過ごされる方、それぞれの旅の終わりを過ごされていました。ここまで38日間同行してくれたドライバーのヘンリーとそのご家族の招きで、ご参加の皆さんそしてコックのイスラエルとともにヘンリーの奥さんの手料理をいただき、充実した旅の終わりとなりました。40日間という長丁場の旅ながら、大きく体調を壊す方なく、途中で離団する方なくゴールできたのも、ご参加者の皆さんと2人の現地スタッフのお陰です。感謝!

オーバーランド・トラック「ザ・ビースト」2019年の30日間でも利用予定です
オーバーランド・トラック「ザ・ビースト」2019年の30日間でも利用予定です
立派な髭のドライバーヘンリーとコックのイスラエル
立派な髭のドライバーヘンリーとコックのイスラエル

2018年は弊社の設立40周年の年ということで、40日間の特別版オーバーランド・ツアーを企画しましたが、2019年もすでに次のオーバーランド・ツアー30日間の企画を発表しました。内容もコースも大幅に手を加え、リニューアルしつつ、ワイルドなアドベンチャー・トラックでの旅は変わりません。ありきたりな旅には飽きたという皆さん、ぜひご参加ください!

羽鳥

2018.9.4発 道祖神40周年記念ツアー 南部アフリカ一周オーバーランド 40日間(前半)