ハネムーン・レポート『ケニアとザンジバル 10日間』

2014年2月出発のハネムーン手配旅行でケニアとタンザニア・ザンジバルに行かれた、中島陽一様・倫子様ご夫妻からのレポートです。

アフリカを旅して

ナイロビの空港に降りたときから、これは凄い旅になりそうだと感じた。10日間の旅で新鮮だったのは、広大な景色や自由に暮らす動物たち、鳥の鳴声や川の流れ、そして人々が話すスワヒリ語の温かい響き。得られた体験は正にJamboサイズだ。

市内のホテルに一泊し、翌朝ケニアンエアーでマサイマラ保護地区に出発。市内の空港まではドライバーのJOHNさんに送ってもらう。JOHNさん日産のワゴン車を軽快に運転しながら道を横切る人や車に物を売りに来る人たちを適当にかわし、ケニアの交通事情、人々の生活について得意の日本語でガイド。交通事情(鉄道は規模が小さく、車が交通手段中でも日本の中古車がケニアでは多いこと)エムペサ(ケニアのモバイル送金)や社会情勢何でも教えてくれた。一方百貨店について、特に高級ブランド品についてはご存じ無いと明言。車でベンツが憧れの的のように、ハンドバッグや化粧品にもベンツのような有名ブランドがあり、そういう類の商品が集まる施設が百貨店。とこちらの説明に「ケニアにもあるように思います。そのうちすぐ出来るでしょう。今はショッピングモールやスーパーマーケットが多いのです。」と話してくれた。

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朗らかで楽しいJOHNさんとケニアンエアーで別れを告げ、マサイマラ保護区のMARA SIMBAというロッジに向かう。着陸してすぐセスナを降りると何故か自分達だけ荷物が無い。副操縦士に尋ねると「何で飛行機を降りているのだ。君たちが降りるのはここから三つ先だ。止まったら声をかけるから、それまで座席に座っているように」と逆に驚かれてしまった。出発前にJOHNさんが「四つ目ですよ四つ目。行けばわかります。」はこれだったのだとようやく気付き慌ててセスナに乗り込む。上空からサバンナを眺め、ワニや草食動物の存在を確認しているうちに間もなく到着。ロッジからはPETERと名乗る、長身で物静かな印象のドライバーが迎えに来てくれた。ロッジまではサファリカーで1時間ぐらいだという。ソーセージツリー(その名のとおりソーセージのような実がなる樹)の下で昼寝をするゾウの家族や珍しい鳥、バオバブの樹、ケニアエキスプレスと呼ばれるイボイノシシの軽快な走り。サファリに期待が高まった。

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朝6時半からと夕方4時からのサファリを除きロッジで過ごす予定だ。昼食を済ませ少し部屋で休むと間もなくにサファリの時間になった。あいにく夕立に見舞われたが、雨を避けて藪に隠れるライオンや大きなストロークで自由に移動するキリン、ゼブラやトムソンガゼルの群れ、雨の後光が射しこめ水滴が輝く瑞々しい大地を満喫した。

ロッジで夕食をとっていると料理を運んでくれるERICが、アフリカのことをいろいろ話してくれた。「アフリカの人は複数の奥さんを貰うことが出来ると聞いたけれど。」と私が聞くと「今は昔と違って奥さんが複数いる人は少数でしょう。私は奥さん一人ですよ。だって奥さんが一人いれば問題は一つ。何故もっと問題を増やす必要があるんです。」と主人に話しかけて笑っているので「奥さんが問題?何てことを言うの?私たちは新婚旅行なのに。」と不服を申し立てたら「はーい。」と返事をして帰ってしまった。陽気な彼はさておき主人と食事を楽しんでいたら突然「JAMBO BWANA」の歌声と共にハネムーンケーキが運ばれてきた。単純な曲調の温かい歌、アフリカらしい軽やかなリズム、ERICをはじめとしたスタッフのおかげで、マサイマラの夜は笑い声が絶えなかった。

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翌朝6時半からサファリに出かけた。朝は動物が活発なのか、この日は珍しい動物に会えた。遠目に黒くゆっくり動く物体を私が指差すと、PETERが車を走らせた。クロサイが一頭、背中に鳥を乗せ流れるようにサバンナを歩き、静かに藪に消えて行った。チーターが小さな鳴声を出しながら横切り、樹に体を寄せて立ち止まったと思うと走り去った。草原で妊娠中のライオンが気だるそうに佇んでいたり、岩場では二頭の子供のライオンを連れた母ライオンが休んでいた。動物たちが家族や群れ、植物や他の種類の動物と共に暮らし、母が子を守る姿は愛情と生命力に溢れていた。

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午後はマサイの村に出かけ、ダンスのような儀式や、牛フンを乾燥させて作った家、原始的な火の起こし方など見せてもらった。村を案内してくれたJAMESは私が使用しているアイフォーンや電子辞書に興味深々で、写真やビデオを進んで撮影し、電子辞書を活用してガイドを務めた。英語が堪能な彼に海外に出かけた経験を訪ねると「無いよ。」と答えて考え込み「いやタンザニアに行ったことがある。牛を売りに歩いていった。」と逞しい答えが返ってきた。

ロッジに戻ると庭先の動物を観察した。道祖神の哺乳類・鳥類・植物チェックリストや、お手製のスケッチブック(予め簡単なスワヒリ語を大きく書いたもの)を出して鳥を探す。コックやスタッフが集まって来て、「(サバンナの動物や鳥たちについて)スワヒリ語ではこういう。」「その鳥はあそこにいるから見てみろ。」と会話が尽きなかった。

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部屋で休んでいたら、突然小さな猿が扉に手をかけてそーっと入ってきた。猿は危険だと聞いたことがあるため、小さな声で出て行くように話しかけると気配を感じたのかさっと出て行った。テラスから下をのぞくと、3~4匹の猿がいる。どうやら昨晩節分の豆まきをしたため、豆を食べに集まってきたらしい。ベルベットモンキーという種類の愛らしい猿だ。親子でテラスに豆をねだりに来たが、野生動物に食べ物を与えることは禁止されているため要望に添えない。小さな親子とはいえ、お腹を空かせて歩き回る姿は迫力があった。後でERICに猿のことを聞いたら「可愛いけれどワルイ。」食べ物を奪われないように気をつけるべきだと教わった。日本の豆まきはここでは勝手が違い、鬼を追い払った後、幸せが猿となって部屋に入って来たかのようだった。

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ケニアでの滞在は3泊4日、もっとサファリを経験したかったが、予定通りナイロビを経由しタンザニアに向った。ザンジバル島での3泊4日は、イスラム教圏ということもあり、同じアフリカでもケニアとは異なる表情の多い国だった。

世界遺産のストーンタウンは歴史を感じさせる重厚な街で、活気のある街を象のように滑らかに歩くMuseeさんに連れられて奴隷市場を見学した。アフリカの歴史を垣間見た瞬間だった。

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ストーンタウンから1時間ほどのドライブで、パジェビーチに到着した。白砂で遠浅の海、静かで穏やかな波に癒された。白浜に白い貝、砂浜を歩く蟹まで白く、日常を忘れ時間も気にせず二人だけの時間だった。

タンザニアの静かな時間は瞬く間に終わり、ドバイを経由して成田に戻った。日本は100年ぶりの大雪に見舞われ、街は雪で覆われていたが相変わらず便利で衛生的だ。雪で一掃された日本は、熱気溢れるナイロビとあまりに違うせいか、冷ややかで澄ました空気に感じられた。ケニア・タンザニア、次に訪れる時にはスケッチブックにスワヒリを増やし、長期で滞在したい。

※アフリカでのハネムーンにご興味のある方は、ぜひアフリカでハネムーン&ウェディングのページもご覧ください。