2008年4月 イエローストーン国立公園探訪

イエローストーン国立公園探訪 ~野生動物を訪ねる9日間~に御参加頂いたお客様からのレポートです。

2008年ゴールデンウィーク!前々から訪れてみたかったアメリカ・イエローストーン国立公園に行って来ました!日によってはマイナスを下回ることもある、まだまだ寒い早春のイエローストーン。冬眠から覚めたばかりの動物達に会いに行ってきました。

1st day / 4月27日 (日本⇒シアトル⇒ボーズマン⇒ガーディナー)

ゴールデンウィーク初日、名古屋を出発したノースウェスト航空は成田を経由してシアトルへ。夕方に成田を出発したものの、シアトルに到着したのは時間を遡って朝8時半。帰国便でこの時間は払戻ししなければならないと判っていても、何だか得したような錯覚。。。ホライズン・エアー航空の小さなプロペラ飛行機(50人乗り)でボーズマンへろ向かう。窓の外に真っ白な山脈の景色が広がってきた辺りで「眼下にはロッキー山脈が広がってきました」とのアナウンス。否が応でも、今日からの旅行に胸が高鳴る。昼過ぎに到着したボーズマン空港は丸太小屋を組んだ山のロッジのような趣きで、小さいながらも雰囲気があった。ハクトウワシやグリズリー・ベアのオブジェが飾ってあり、またも気持ちが高揚する。現地のガイドさんとドライバーさんに会い、今日の宿泊地であるがーディナーの街へと向かう。途中、早速バッファローやオオツノヒツジの群れが道路に出現、まだ公園内に足を踏み入れていないのに嬉しい驚きだ。幾つか動物を見ながら、今日のホテルに到着。イエローストーンリバーという川岸に部屋があり、眺めはとても素晴らしい。だが、部屋の扉の直ぐ近くに、明らかに大型の動物の糞があった。まさか、こんなところまで動物が来るのか!?夕食はホテル隣接のレストランにて。街事態もとても小さく、西部劇の世界に来たような趣きの建物が並んでいる。地元のおじさん達もテンガロンハットが良く似合っている。が、長旅初日から極厚のステーキには少々胃がもたれた…かな。

明日は早朝の出発なので、今日は直ぐに床に着くことに。

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2nd day / 4月28日 (イエローストーン国立公園観光)

今日はいよいよイエローストーン国立公園入り初日。気合いで早朝4時半に起床、5時半にはホテルを出発だ。何と気温は1度である…。朝から、目当てのオオカミを探すがなかなか見つける事ができず。途中、望遠鏡でようやく発見できた。が、やはり距離があり、言われなければオオカミとは判らないかな。昼食時には地ビールを堪能する。『ムースのよだれ』という銘柄の名前のセンスに脱帽。午後も、ひとしきり公園内を探索。遠目だったが、バッファローの出産シーンや公園内に200頭しかいないオオツノヒツジの群れに出会う。初日にしては、満足の行く結果だった。何より、景色が素晴らしい。真っ白な雪原を駆けるコヨーテの姿などとても絵になる。

さて、明日はどんな動物に会えるのか・・・?

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3rd day / 4月299日 (イエローストーン国立公園観光⇒ウエスト・イエローストーン)

本日は3日目。この日は結果的に今回の旅のハイライトとも言える嬉しい出来事があった。朝はゆっくりめに出発。『イエローストーンゲート』の前で記念撮影。風格のあるその門は、かのルーズベルト大統領の建てたものだとか…。午前中はマンモステラス地区と呼ばれる温泉地帯を歩く。石灰岩が様々な風景を形作っていて何だか別の惑星に来たみたい?な不思議な風景が広がっていた。その後、公園の中の滝を幾つか観光している最中に、突然林の中から灰色の塊が飛び出してきた。その瞬間、ずっと寡黙だったドライバーさんが『ウルフ!!!』と叫ぶ。その後、20~30分に渡り、車と併走してその雄大な姿を披露してくれた。後で話を聞くと非常に珍しいことだったようで、10年以上ガイドをしているドライバーさんもガイドさんもこれ程の至近距離は初めてだと言っていた。ドライバーさんが「アメイジング!ミラクル!!」と連呼していたのが、とっても嬉しかった。午後は、ウエスト・イエローストーンという町に移動する。夕食時は、ツアーメンバーも本日のハイイロオオカミの話題で持ち切りで、お祝いに赤ワインで皆で乾杯する。

明日からは、グランドティトン国立公園に移動するので、また違った風景に出会えるだろう。どんな動物に会えるか楽しみだ。まだ、ムース(ヘラジカ)やクマなんかにも出会っていない。大物に出会えることを期待。

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4th day / 4月30日 (ウエスト・イエローストーン⇒ジャクソン⇒グランドティトン国立公園)

4日目。今日はアイダホ州を抜けて、グランドティトン国立公園を目指す。お昼過ぎには、宿泊地のジャクソン・シティに到着。昼食を取ってから国立公園へ。真っ白なティトン山(標高4190m)がとても美しい。空に突き刺さるような峰に見とれてしまう。動物探索は、ブルーバード、ムース、コヨーテなどを見たが、帰り際に何とグリズリーベアーの家族に出逢う!小熊(と言っても大きいのだが)を連れた4頭からなる家族のグリズリーベアが我々の目の前の道路をゆっくりと横断する。「俺が王様だ」と言わんばかりにゆっくりと歩くその姿は、距離があっても普通に怖い。良く見ると愛らしい顔立ちなのに、この迫力は何だろう?アフリカでサファリカーから、ライオンやヒョウを見ても別に怖さは感じ無かったが、グリズリーの歩く姿を見ていると、思わずゴクリと唾を飲み込んでしまう。

ともあれ、2日連続で大物に出逢えてツアーメンバー一同大喜び。

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5th day / 5月1日 (グランドティトン国立公園観光)

今日は早朝5:30から出発。吹雪の中、ライチョウを観察する。遠めには見れたのだが、吹雪がきつくはっきりと見えなかったのが残念。求愛ダンスとやらを見たかったのだが…。まー、日本帰ってから立山でも登りに行ってライチョウ見るか~なんてことを考えていると、車が大きな建物に到着。ビジター・センターと言って、国立公園の動物や植物の植生の展示、剥製などがあって、なかなか面白い。まず野生のものは見れないと言われているマウンテン・ライオンの剥製は迫力があった。ムースやエルクの角が手に取ってみれるようになっていたりしたのも面白かった。ムースは今の時期は角がないので、今一つ見栄えがしないのだが、角を手にとってみるとかなりの重量がありびっくりした。是非、大きな角を持ったムースの姿をみてみたいものだ。その後はジャクソンの郊外にある美術館に立ち寄ったりしながら町へと戻る。今日は早起きだったのでホテルへ戻った後は夕食までコテンと寝入ってしまった。夕食は中華料理屋で食べた。旅行者としては、旅先では現地の人々と同じものを食べる主義なのだが、アメリカの現地食ってのが、ステーキとポテト三昧なわけで今夜の中華料理は嬉しかった。

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6th day / 5月2日 (ジャクソン⇒ウエスト・イエローストーン)

今日はイエローストーン国立公園へと戻る移動の一日。午前中はグランドティトン国立公園の入り口付近にある岩場ニに出かける。なかなか出逢えないマウンテンゴートに会えるかも?と思ってでかけたのだが、残念ながら不発。その代わり、オオツノヒツジにはたくさん出逢えた。この動物も珍しいづ物なので、崖の上にひょっこり現れた時にはテンションが上がった。その後、イエローストーン方面へ向かう途中、崖下を走っているときにお目当てのマウンテンゴート発見!フワフワしたその身体はとっても可愛い。切り立った岩肌ををぴょんぴょん飛び跳ねる姿は結構感動してしまった。イエローストーンに戻ってからは間欠泉を見学に行ったりして、動物目的よりも自然の景観に重点を置いた観光に。だが、ホテルに戻る途中には寝ているブラックベアを発見!やはり、動物を見つけると興奮が高まる。グリズリーよりも小柄で、眠っていたこともあってかそれ程怖さを感じることはなかった。このブラックベアで、イエローストーン&グランドティトン国立公園の大型動物は殆ど網羅できたのが嬉しかった。

いよいよ、旅も終盤。明日のイエローストーン国立公園がいよいよファイナルだ!

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7th day / 5月3日 (イエローストーン国立公園観光⇒ボーズマン)

今日は動物観察がメインではなく、有名なイエローストーンの間欠泉群を見に行く。ここには世界最大のグランド・ガイザーがあり、最大で70mの高さまで噴出するというその姿を見たいと旅行前から思っていたが、話によると1日3回(日中は2回)しか噴出しない上に、予定噴出時間にプラスマイナス2時間の誤差があるらしく、難しいかな~と思っていた。ところが、そのグランド・ガイザーの前を通りかかったときに、今まで静かだった間欠泉が突然大地を震わせ大噴出!あまりに迫力が凄すぎて、思わず大爆笑してしまった。これは凄い!ほかにも、様々な間欠泉、温泉群を歩いて見て廻ったが、モーニング・グローリー・プール(朝顔温泉)は、その何とも言えない色合いが個人的には気に入った。その後は、今夜の宿泊地ボーズマンへ向かう為、公園西口の出口を目指す。途中、川を挟んで動物の死体を貪っているグリズリー2頭を発見。その内の1頭がもう片方の二周りあろうかという体躯で、クマまではかなりの距離があったのに、肉眼でもその動きがはっきり見えるほどの巨熊だった。ガイドさんの話によると、イエローストーン国立公園には『バッファロー・イーター』と名付けられている公園一の巨熊がいるらしい。川の向こう側だし、十分に安全な距離があると分かっていても怖いぐらいの迫力。…何と、生きたままの雄のバッファローでも食べてしまうらしいのだ。背筋が凍った。最終日にとんでもないものを見てしまった・・・。

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8th / 9th day / 5月4日/ 5日 (ボーズマン⇒シアトル⇒日本)

いよいよ、イエローストーン国立公園ともお別れ。早朝にホテルを出発し、行きと同じくボーズマン空港へ。シアトルを経由して日本へと帰る。

イエローストーン国立公園の旅は、当初思っていたよりも遥かに素晴らしいものだった。たくさんの動物達達の生命の営みをかいま見れたことも良かったが、何よりもしれを含んだ大自然の圧倒的な存在感に圧倒された旅だった。山が、木が、花がそこに生きる動物達と同じように呼吸し、『生命』というとてつもなく大きな流れの中で全ての生き物が溶け合っているような感動を与えてくれた。僅か数日間、その流れの中にお邪魔させてもらっただけだが、願わくば自分もこの大きな『生命』の一部になれたらなあ、なんて思ってしまう。旅が終われば、また日本の雑多な時間の流れの中で毎日の仕事と暮らしに追われる日々が帰ってくる。でも、時々はあの時あの場所に自分がいて、風が吹いていたり、花が咲いていたり、、、そんな些細な記憶が、たしかに自分がイエローストーンの『生命』を共有していた時間があったことを思い出させてくれると思う。長い人生の途中で、また必ずここを訪れると思う。次は、秋の衣をまとった別の顔を見てみたいものだ。そして、またその時の大切なひとときを自分の中に持ち帰って生きていくことができると思うのだ。素晴らしい時間をプレゼントしてくれたイエローストーン&グランドティトン国立公園に「ありがとう」である。

ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは、天と地の差ほど大きい。(星野 道夫さんの言葉より)

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動物やサファリがテーマのツアー・旅行一覧はこちら。

ボツワナ・キャンプ 塩湖と砂漠

「ボツワナ・キャンプ 塩湖と砂漠」にご参加された日比野 倉氏 様から頂いたレポートです。

目を開けると星空というのもなかなか経験できないものだ。今回はレアな小物が見られたのが収穫だ。ラーテルにヘビ。私にとって出会えそうで出会うことがなかったヘビ。。。

現地到着からナイ・パン

南アフリカのヨハネスブルグに到着したのは、午前7時頃。マウンまでの便が午後1時なので道祖神ヨハネスブルグ駐在事務所兼駐在員自宅で休憩することになった。駐在員高達氏の運転で事務所兼自宅に向かう。高圧電流の流れる鉄線に囲まれた一戸建(離れもある。)で、子供の声がするアットホームな事務所。お茶とお菓子で休憩し、再び空港へ向かう。空港で軽食を摂りボツワナのマウンへの便に乗った。マウン到着は、午後3時頃。現地旅行会社のドライバーガイドが待っていた。話によるとテントの設営はしてあるとのことで設営の手伝いはしなくても済みそうだった。車でナイ・パンへ向かう途中、検問所のような場所で、履物の消毒を行った。舗装された幹線道路から埃の舞う道へと入った。日が沈む頃には到着するだろうと思っていたが、車のライトが点灯されひたすら走っていた。予定していたキャンプ・サイトより公園の奥になったということで時間を要した。闇の中に焚き火とカンテラの灯りが見えた。テントは張られていて、食事の準備もできていた。満天の星空の下、キャンプ初日の夕食は焚き火を囲んで始まった。ビール、ワインも用意されていた。暗いので周囲の状況は分らず明朝を楽しみに寝袋に入った。

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ナイ・パン 2日目

まだ、薄暗い朝5時半頃、スタッフが布製洗面器にお湯を入れにきた。テントを出ると焚き火だけが目に入ってきた。お茶と軽いスナックを摂り、日の出前にサファリに出発。吐く息が白く寒いが、意識は明るくなって見えてくる周囲の景観に向いていた。サバンナに陽が昇ってきた。辺りがオレンジ色に輝いている時1頭のセグロジャッカルに出会う。陽が昇ってからは、キリンの群れに出会うが、1頭だけ尾の短いキリンが気になっていた。肉食獣に噛み切られたのか。11時頃、キャンプ・サイトに戻りランチを摂り休憩。その時木の枝を伝っていくマンバと呼ばれる綺麗なグリーンの蛇が現れた。ガイドの持っていた図鑑には、VERY DENGEROUS と表示されている毒蛇と知ると、それからやけに頭の上が気になりだした。午後のサファリは3時頃に出かけた。かなり陽が傾きかけた頃、スプリングボックの群れに出会うが、みんな同じ方向を向いている。これは、肉食系動物を警戒しているのではと感じた。遠くにセグロジャッカルが2頭いるが、ジャッカルを警戒しているようではなかった。ガイドが、「チーター」と一声。示す方向をカメラの望遠レンズで覗くとブッシュの前に座り込んでいるチーターが見え、そばに捕らえたばかりの獲物が横たわっている。しばらくすると立って辺りの様子を窺い出した。また座り込むと獲物を食べ始めた。もっと、近かったらチーターの表情を観察できたのだが。陽が沈みキャンプ・サイトへ急ぐ途中に2頭のセグロジャッカルが、ねぐらへ帰るのかオレンジ色に染まったサバンナを走っていった。

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ナイ・パンからクブ・アイランドへ

今日も日の出前に起きて朝食を摂ると、スタッフがテントの撤収作業を始めた。最初は、慣れない者が手伝っても邪魔になるかもと思い静観していたが、軽い物から運ぶのを手伝いだすと全員が手伝い出した。今後のためにテントのたたみ方を教えてもらう。荷物を積み終わり8時頃、キャンプ・サイトを出発し、マガディカディ・パン(塩湖)に向かう。途中、1回目のパンク。スタッフが手際よくタイヤ交換し砂地を走り出した。パンク・ストップで時間を取ったため、ベインズ・バオバブに少し立ち寄り先を急いだ。この日は、ひたすら走っていたような気がした。陽が沈んでもまだ走っていた。夕焼けをバックにバオバブのシルエットが綺麗だ。車のライトが点灯されてドライバーも焦ってきているように感じたが、午後7時過ぎてもまだキャンプ予定地に到着しなかった。暗闇の中、ブュシュの陰もない広い場所に車が止まった。暗いから周囲の状況が分らない。遠くにクブ・アイランドの陰が薄く判断できるぐらいだ。すぐに荷物を降ろし、まず寝るためのマットを引きずって寝場所を決めた。今夜はテントを張らずに塩湖の上にマットを敷き星空を仰ぎ見ながら寝袋で寝るのだ。夜の食事は、ミートソース・パスタだったが、麺がうれしい。おいしく感じた。その日のドライバーは、かなり疲れていたようで先に眠るといって休んでしまった。

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クブ・アイランドからセントラル・カラハリへ

朝方3時過ぎに目が覚めてしまった。目を開けると星空というのもなかなか経験できないものだ。焚き火が、炭火になって赤く残っていた。何も音がしない。起きることにした。 5時頃、スタッフが起きて薄暗い中お湯を沸かし出したので、傍に行ってライトで照らして手元を明るくした。鍋でお湯を沸かし、沸騰すると塩を入れ、乾燥させた麦のような籾殻のついた米のようなものを入れかき混ぜ出した。何ができるのだろうと見ていると白くなってきて、なんとなくお粥に似ているようなものに見えてきた。スタッフは、これにミルクと砂糖を入れて食べるとおいしいと説明してくれた。食べてみると、確かにお粥に近いものだった。辺りが明るくなって周囲の景観が見えてくると、広い場所で寝ていたことが分かった。クブ・アイランドに数本のバオバブが見える。地平線から陽が昇り始めると遠くの様子もはっきりしてきた。クブ・アイランドを人が歩いている。どうやら、他にも野営しているようだ。朝食を済ましマットを片付けていると、同行の1人が小さいサソリを発見。みんな、興味深げにカメラを向け出した。どうやら、サソリのいる塩湖の上で寝ていたようだ。夜中に寝袋に侵入されなくてよかった。荷物をまとめて車に積み、クブ・アイランドの方に行くとキャンプ・サイトがあることに気がつく。幾つかのグループが野営していて、塩湖で寝ていたのは我々グループのみだったことを改めて知った。今日も、セントラル・カラハリへと長いドライブだ。舗装された幹線道路をスムーズに走っていた時、 2回目のパンクでストップした。日没までにキャンプ・サイトに着けるだろうか。午後4時過ぎにやっとセントラル・カラハリのゲートに到着した。ここからは予定のキャンプ・サイトまで40km~50kmという話だ。ポリタンクに水を補給して走り出した。太陽が、かなり傾きかけた頃、3回目のパンク・ストップで日没までに到着が難しくなってきた。デセプション・バレー地区に入った時は薄暗く、スプリングボックやゲムズボックがシルエットで沢山見える。キャンプ・サイトに到着した時は暗くなっていたが、急いでテントの設営をした。慣れればテントを張るのは早いものだ。

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セントラル・カラハリ滞在1

今日も朝は、日の出前にサファリに出発する。朝の気温は、ナイ・パンより寒く感じなかった。陽が昇り始めた時、セントラル・カラハリのシンボルマークに使われているオオミミギツネ2頭、数分後、1頭のセグロジャッカルに出会った。ゲムズボックやスプリングボックにはよく出会うが、肉食系動物には、なかなか出会わなかった。しかし、レアものに出会った。遠くに黒っぽい動くものを発見。初めて見るラーテルだった。獲物を探しているのか砂埃を上げて地面を掘り返している。しばらくして地面の巣穴から出てきた地リスを発見。よく観察しているとおもしろい動作をする。後ろの二本足で立って様子を窺ったり、長いシッポで日陰を作ってみたり。お昼前に、レッド・ハーティービーストに出会ってキャンプ・サイトに戻った。ランチを摂った後、キャンプ・サイトの周辺を歩いて少し焚き火用の薪を集めた。落ちている枯れ枝を集めていると、以前に来たキャンパーたちが残していった燃え残りの薪もあった。日本ではセントラル。カラハリの情報が少ないためワイルドな印象を持っていたが、ヨーロッパや南アフリカから来ている人は多いようだ。車の屋根に薪を積んだ4WDと数回すれ違った。午後のサファリは、3時過ぎに出発。気持ちは、大型猫科動物を期待していた。午後は、午前とは違う小高い丘へ向かっていた。夕方5時頃、ブュシュの中からガサッと音がした。ドライバーが車を止めて後方を見ると、ヘビが現れた。しばらく車を走らせるとドライバーは、車を止めて地面を見つめた。そこには、新しいヒョウの足跡がくっきりと残っている。ふと、後ろを振り返るとブュシュの方へ歩いていく1頭のヒョウかいた。急いでカメラを構えた。ヒョウは、ブッシュの陰に入ると座ってこちらを観察していて捉えずらい。後方から、1台の車がやってきたが、ヒョウは逃げる気配はなかった。でも、ドライバーは、ヒョウの見える位置をかなり譲ってしまったので益々見えずらい状態になり、その場を離れた。30分ほど道を先に進んで戻ってみると、まだ同じ場所にいたが、ブュシュから少し前へ出てきた。何度もシャッターを切る。若いメスのような気がした。この日もキャンプサイトに戻ったのは薄暗くなってからだった。この日は、気温が少し上がっていたのが原因なのか、夕食時、やたらと小さい黒い虫が出没し、スープの中で具のようになって泳いでいた。食事が終わって焚き火を囲んでいると、ゲートのレインジャー2人が車でやってきた。一人の女性は、知っている片言の日本語を話しコミュニュケーションしてきた。

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セントラル・カラハリ滞在2

夜中から明け方にかけて、ジャッカルの鳴き声とライオンの鳴き声に起こされた。昼間、姿を見せないがキャンプ・サイトの近くで声がする。寝袋の中で今日は、ライオンに出会えるかもと期待が膨らんだ。薄暗い中、朝食を摂り、サファリに出発した。ライオンの声がしたなら近くにいるのではと期待が大きい。道には、新しい大きなライオンの足跡が残っている。その跡を追って車を走らせたが、結局出会うことはなかった。その後、ヘビクイワシ、スプリングボックの群れ、巣穴から出てきた地リス、ブュシュの陰でお休みしているイボイノシシを見て、キャンプ・サイトに戻った。午後のサファリは、ドライバーが水の調達とタイヤの修理に出かけて3時半頃に出発。声は聞こえるが姿が見えないライオンに出会える最後のチャンスと期待しつつ出かけたが、2羽のキバシコサイチョウを観察して、さらに車を走らせた。すると、ブュシュの奥に長い首が見えた。セントラル・カラハリにはいないと思っていたキリンが群れでいたのだ。数頭がこっちを覗いている。図鑑に書かれている情報を信じ過ぎてはいけないと思った。現地に来て自分の目で見た現実が真実なのだ。遠くから移動してきたのか、人間が連れてきたのかわからないが、とにかくセントラル・カラハリにキリンがいたのだった。日が沈む頃、ゲムズボックを見てキャンプ・サイトに戻った。途中ですれ違った車の人たちからは、若いチーターを見たと聞かされた。ライオンには出会うことはなかった。その夜もジャッカルの鳴き声は聴こえた。夕食を食べ終わった頃、またゲートのレインジャーがやってきた。ここへ来る日本人は珍しいようだ。

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セントラル・カラハリからマウンへ

今日は、マウン経由してヨハネスブルグへ戻る日。早朝から1時間半程、サファリに出かけたが、スプリングボックとゲムズボックにしか出会うことはなかった。車に荷物を積んでエアーストリップに向かった。予定していた場所が閉鎖されたとのことで、少し時間がかかったが、 11時過ぎに着き、余裕をもってランチを摂り、帰りの飛行機を待った。予定の午後1時に帰りの飛行機が来てマウンに戻り、ヨハネスブルグへの便に乗り換えた。今回キャンプ・ツアーは、レアな小物が見れたのが収獲だ。ラーテルにヘビ。私にとって出会いそうで出会うことがなかったのがヘビ。東アフリカでは、まだ一度も見たことがないヘビだが、南部アフリカのボツワナでグリーンのヘビが見れたのは貴重だ。

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ボツワナのツアー・旅行一覧はこちら。
サファリ・動物がテーマのツアー・旅行一覧はこちら。
砂漠に行くツアー・旅行一覧はこちら。

2008年2月 究極のタンザニア・サファリ

タンザニアのセレンゲティ国立公園になんと7連泊。リピーターの参加が多い、こだわりのサファリツアーに参加された土井治夫さんのツアーレポートです。(2008年2月)

現地1日目 到着⇒アルーシャへ

ナイロビ到着後、貸切専用車にてケニアとタンザニアの国境の町ナマンガへ。距離は約 190Km、所要時間は約3時間。出入国手続きを済ませて、アルーシャへ。距離は約110Km、所要時間は約2時間30分。21時40分ごろ、無事ホテル着。疲れました。

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2日目 ンゴロンゴロへ

セレンゲティからアルーシャへの帰りは軽飛行機利用。一人15Kg以内で且つソフトバッグという制限、ハードケースはホテルに預けておく。朝食後、ンゴロンゴロ自然保護区のソパ・ロッジに向けてトヨタのランドクルーザを走らせる。距離は約190Kmだが、道路が舗装されているため快適なドライブ。先ず我々の車のドライバーはKMさん。日本語がかなり達者!4人の子供があり、ドライバー歴9年の性格の明るい中堅ドライバー。もう一方のサファリカーのドライバーはTAさんで、7年前と同じドライバーで、某大手TV番組の取材時は良くドライバーを務めており、かなりの有名職人気質のドライバーだ。

途中、マニャラ湖近くの道端で添乗員さんが赤いバナナの大きな一房を購入してきた。赤いバナナは太く短いが、甘味が濃くとても美味しい。中々手に入らない。

14時近くにソパ・ロッジに到着。早速、昼食をとり14時30分から初めてのクレーターサファリ開始。ロッジは標高2,400mの外輪山にあり、クレータの底まで約600mを一気に下っていく。底に着くとクレータ全体を一望でき、内部は殆ど一面の平地。最初に見た動物はバッファロー。小高い丘の斜面に黒く、大きな岩が点在していると思ったが、よく見るとバッファローの群れが寝そべっていた。少し進むと、オスライオンが3頭お腹を膨らませており、近くにバッファローが横倒しとなっていた。キンイロジャッカルがライオンを警戒しながらお裾分けをくわえ、離れていった。すると今度はハイエナが匂いを嗅ぎつけ、風下からバッファローに近づいてきた。一気に近づくと思いきや、ライオンが寝返ったり、頭を持ち上げる度に戻りかけたり、死角の方に移動したり警戒を怠らない。やっと、獲物にありついて内臓を一切れくわえると急いで離れていった。

夕方17時半ごろ、クレータに虹が架かり、我々を歓迎してくれているようであった。今回のツアーでは、親子連れの動物が多く見られるということで、出来るだけ親子一緒のシーンを、更に動物の表情が分かるように顔のアップをカメラに収めることをテーマとしたい。

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3日目 オルドバイ峡谷からンドゥトゥ地区へ

朝食後出発。今日は途中オルドバイ峡谷に寄りながらンドゥトゥ地区のキャンプ地に向かう。行程にして約150Km。オルドバイ峡谷は前回も訪れており2回目だが、今回はあの有名なグレートジャーニーを成し遂げた関野さんが2002年2月8日にここを訪れたという記念碑が立っていた。その後、ンドゥトゥ地区に向けて平原を走ると待望のヌーの群れが現れてきた。今の時期は南から北に向けて移動しており、その数は半端じゃない!!目算でざっと数千頭か?これから北のセレンゲティ国立公園を目指しているが、子供を連れたヌーも沢山いる。やっと、アフリカに来たという実感に浸る。

13時半過ぎに宿泊地クハマ・キャンプに到着。ここのテントに2泊の予定であり、節水、夜の一人歩き禁止等の説明を受ける。シャワーを浴びたいときはボーイに言うと、バケツでお湯を運んできてテント上に設置された布製の袋に入れてくれる。これで約2分間シャワーが使用可となるが、女性が髪を洗う時は大変と思う。割り当てられたテント内は意外と広くて、10畳ほどの広さがあり、ダブルベッド、シャワー室、トイレが完備している。荷物を解き、16時からのサファリまで自室でのんびり過ごす。外はカミナリが鳴り、雨模様。今までテントに泊まった経験はなく、夜は野生動物、サソリ、ヘビ等がテントに近づいてこないか一抹の不安はあったが何事も無かった。

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16時からサファリに出発。ここンドゥトゥ地区はンゴロンゴロ自然保護区に属しているが、オフロードサファリが可能なため、動物がいれば車で近くまで入っていくことができる。その分シャッターチャンスも多い。胸が高鳴る。ライオンのオスとメス4頭が寝そべっている。しかし、いつまでも寝ており移動しそうにないため、早々に諦めて次の動物探索に。オオミミキツネの群れ、セグロジャッカル、ハイエナ等に出会う。母親チータと1歳ほどの子供4頭の群れに出会った。ここンドゥトゥ地区の最初のサファリでチータの親子に会うとはラッキー。遠くにトムソンガゼルの群れがいたが、横取りを得意とするハイエナがいたため残念ながら狩はしなかった。18時半にキャンプ地に戻る。19時からシャワーの予約をしていたので少し待っていたら、ボーイがバケツにお湯を入れて運んできた。早速シャワーを浴びる。髪を洗ったが、電源コンセントがないためドライヤーは使えず、自然乾燥を待つしかなかった。

夜中、オスライオンが縄張りを回りながら、ウーッウーッと鳴いている声に目を覚ました。テント内は外気が直接入ってくるため、意外と寒い。多分15℃位の気温だろう。フリースを着ないと寒すぎる。

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4日目

8時からサファリに出る。出発して直ぐに、メスライオンと生後数ヶ月の赤ちゃんライオン3頭の群れに出会った。メスライオンは倒したヌーをくわえて近くの木の下に移動させている途中で、後から3頭の赤ちゃんが付いていた。匂いを嗅ぎつけたのか、近くの木に数羽のハゲワシが飛んでくる。親子とも既にお腹一杯食べた後と思われ、3頭の赤ちゃんは木に登ったり、じゃれあったりして遊んでいた。

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その後、平原に出て暫くすると昨日のチータ親子に出会った。1時間ほど様子を見ていたところ、TAさんが急に車を走らせ遠くのトムソンガゼルの群れに近づいて停めた。「今からあの赤ちゃんをハンティングするよ」と予言した。チータとガゼルの距離は300~400m、我々の車とガゼルの距離は100m以内。すると、突然チータがガゼルを目掛けて走り出し、あっという間にくわえていた。車で後を追ったが、余りにも一瞬の出来事でカメラに収めることが出来なかった。残念!チータに近づいてみると、まだガゼルの赤ちゃんは手足をバタつかせていた。これも自然の摂理と受け止めるしかない。今回でアフリカは4回目だが、初めて狩のシーンをこの目で見ることができた。やはり、オフロードサファリの強みか?昨日、今日とラッキーが続く。

キャンプ地に戻り昼食。少し休んで、16時から再度サファリに向かう。午後はヒョウを狙いたいものだ。期待はどんどん高くなる。TAさんはンドゥトゥ湖の周りのアカシアを中心にヒョウを探してくれたが、残念ながらヒョウに会うことはできなかった。ヒョウは後日の楽しみに取っておこう。湖にはフラミンゴが群れていた。逆光のためフラミンゴが湖面に映り、丁度8分音符「♪」がきれいに並んで、譜面を見ているようだ。

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5日目 セレンゲティ国立公園を目指して

朝食後、ンドゥトゥ地区をサファリしながらセレンゲティ国立公園へ車を走らせる。セレンゲティ国立公園の入り口は、ナービヒルと呼ばれる小高い丘にあり、その頂上に登ったが、ここからの見晴らしは絶景で、これから行くであろう道が公園の中心部に向けて延びている。

ロッジへ向かう途中、公園の中心部に向けて北進しているヌーの大群に出会う。まるでゴマを撒いたように黒い点が無数に散在している。あちこちで赤ちゃんを産んでいるのだろう。2匹のキンイロジャッカルがまだ新しい胎盤をしきりに食べていた。栄養は満点。よいご馳走にありつけたものだ。遠くの山では噴煙が上がっていた。オルドイニョレンガイ山(マサイ語で「神の山」の意)で毎日活発に活動しているようだ。ロッジ到着後昼食。16時から待望のセレンゲティ国立公園へサファリ開始。これからが今回のツアーのメイン。今日はロッジから南のモル・コピエと呼ばれる地域をサファリ。トピの群れに出会う。更に、ヒョウを発見。1頭のみであったが、暫くして岩山の方へ登っていった。セレンゲティ国立公園最初のサファリでヒョウに出会えるとは幸先がよい。小さな池の辺にカバの骨が横たわっていた。車から降りて骨に触ってみた。ドライバー さんによると死後3ヶ月程度経っているという話。

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6日目 ランチボックス持参で終日サファリへ

毎日同一パターンで6時起床、7時朝食。今日はランチボックスを持参で終日サファリの予定。そろそろ疲れが出てくるころで、動物になかなか会えず。

12時30分ごろビジターズ・センターに行き、ランチボックスで昼食をとる。既に20台ほどのサファリカーが集結しており、用意されている場所は満杯状態。補助の椅子を出してもらいどうにか場所を確保。添乗員さんが日本からミニカップラーメンを持参しており、全員に差し入れしてくれた。久し振りの日本食に感激、美味しく頂いた。

その後、広い平原に動物を求めて車を走らせたが、殆ど見つからず。まだ時期が早いのか、ヌー、シマウマ、バッファロー等の草食動物ですら1頭もいない。ロッジに帰る途中、インパラのハーレムに出会う。今日は張り切って終日サファリをした割には収穫が無かった。これが本来の姿で、今までが余りにも幸運でありすぎたのだと自分を納得させる。

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7日目

6時サファリに出発。今日はいつもとは違って、朝食ボックスを持参して早朝サファリに挑戦。シンバ・コピエと呼ばれている場所にライオンの狩を期待したが、残念!この辺りには小さな池があり、カバが10数頭の群れで池を占領していたり、池の中ほどにある島でカンムリツルが卵を抱いていた。9時過ぎにナービヒルに行き、少し遅めの朝食。朝食後は、更に南の方をサファリするとシマウマやヌーが草を食みながら北に向けて移動している群れに出会った。先頭がまだこの辺を移動している状態。角がハートの形をしたハーティビーストの親子に出会う。

14時過ぎにロッジに戻る。直ぐに昼食をとり、暫くはベランダにてお茶。こののんびりした時間がなんともいえない至福の時。ロッジのプールでは白人の家族が泳いだり、日光浴していた。プールで泳いでいる日本人は見たことがない。今日は、午前中のサファリでお仕舞い。走行距離にして約200Km、ドライバーも我々も少々疲れ気味。丁度良い休養となった。明日は、ここから更に北方のセレナ・ロッジへ移動するため、荷物の整理およびバッグへの詰め込みを行う。

夜の食事が済んだ時、3日目の最後の夜ということでレストランのコック、ボーイそれにウエイトレス達がお別れの歌を歌いながらケーキを差し入れてくれた。ケーキに立てられた花火に火をつけ、より一層声を張り上げ歓送してくれたので我々は手拍子で応えた。

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8日目 更に北のセレナ・ロッジを目指して

朝食後、サファリをしながら、北方の宿泊地セレナ・ロッジを目指す。朝の外気温は15℃前後、いくら夏といえども標高が1,400,mあると流石に朝晩は寒い。

早速、インパラの群れに出会う。約50頭の群れで相当に大きい。オスは流石に凛々しい。しかし、ハーレムに君臨できるのは平均3ヶ月という短さを思うと頑張れよと励ましたくなる。キリンの親子をカメラに収める。子供にはまだへその緒が付いており、生後1週間程度という。この辺りには、ソーセージツリーが生えており一杯の実を付けていた。遠くから見ると確かにソーセージが縦にぶら下がっているように見える。しかし、この実は硬くて頭の上に落ちてくると怪我どころではないという。こちらではこの実から酒をつくっているという話を聞いた。

ヒヒの群れを発見。面白い光景が見られた。赤ちゃんを連れた母親が座っていると、後から来たヒヒが大人も子供も1頭ずつ、赤ちゃんにハグしたり、手で触ったり何らかのスキンシップをしながら追い越していく。多分、ボスの赤ちゃんであろう。動物の世界は上下関係が厳しいようだ。

セレナ・ロッジの近くまできたところ、突然車の左手からヒョウが出てきた。我々は立ち上がってカメラに収めようと必死。夢中でシャッターを切った。よく見ると子連れであった。車の後ろを横切って草むらに隠れてしまうまで10秒以内。後でカメラを確認したら、どうにか親子のヒョウが写っていた。ラッキー!!

12時半過ぎにセレナ・ロッジに到着。昼食後、暫く休み16時からサファリを再開。先ほど親子のヒョウに遭遇した場所近くに来たところ、木にヒョウが登って休んでいるということで数台のサファリカーが集結していた。よく見ると、インパラを木の上に持ち上げており、既に食後なのかお腹を大きく膨らませたオスのヒョウがいた。結局、16時からのサファリではこのヒョウ達を見ているだけで暗くなってしまったが、このようなシーンは簡単に見られるものではなく、今日はツキにツイていた。名残惜しいが、そろそろ帰らなければと帰路についた。

20時に食事。ここのロッジでは毎夜21時から専属の若手黒人たちによる楽器演奏と民族舞踊、それにアクロバット・ショーが披露されている。男女3人ずつ6人が激しく腰を振る民族舞踊を踊っていた。30分で終演。

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9日目

今日もランチ・ボックスを持参して終日サファリの予定。 最初は池の辺でサバンナモンキーの群れに出会う。赤ちゃんをお腹に抱えた母親がいれば、既に母親から離れて盛んに木登り等の遊びに夢中な子供もいて楽しい限り。更に車を走らせていると、道路上をノッシノッシと歩いているアフリカオオトカゲに遭遇。体長は約70~80cmありグロテスク。直ぐに道路から離れ、草むらに入っていった。

ムバラゲティ川のカバの生息地に行きトイレ休憩。ここの川は川幅が50mほどあり、川に入って頭だけを出しているカバ、岸辺に上がって寝そべっているカバ、総数は約 50頭。正にウジャウジャいるという言葉がピッタリ。また、近くにはワニの姿も見られ、共存しているようだ。

道端に1頭のキリンが立ち止まっていた。よく見るとキリンの首から背中にかけて ウシツツキという鳥が数羽止まっていた。

ドライバーさんは、象の親子を見たいという我々の要望を聞き入れて、早速象の群れに案内してくれた。約40頭の群れで、数家族が集団を作っているようだ。親子をねらってカメラに収めた。象は人間と同様に大人になるまでに10年以上要するため、子供の象といえども大から小まで様々。今日は朝から終日サファリのためドライバーも少々疲れ気味、16時半にはロッジに戻った。

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10日目

バルーンサファリに参加するOご夫妻は既に飛行地点に向け出発。我々は朝食ボックスを持参して早朝サファリ。まず、4羽のダチョウに遭遇。メス1羽に3羽のオス。オス達が羽根を少し広げてくるくる回転したり、羽根をばたつかせたり盛んに求愛ダンス?をしている様子。その後、一斉に走り出したが、足の速いこと、確かに歩幅は広いが、それにしても時速50Kmほどは出ていると思われた。

遠くにはバルーンが2機、朝焼けの空に浮かんでいた。前回来たときはバルーンに乗ったが、高所恐怖症の筆者でも怖がらずに乗ることができ、上昇下降もエレベータのように重力を感じないため非常に気持ちがよい。

バッファローの大群に出会う。動物の移動は、最初にバッファロー、その後にシマウマ、ヌーが続くという。草を食みながらゆっくりゆっくりセレンゲティ国立公園の中心部に向けて移動していく。やっと、先頭がここまで移動してきたということだ。遠くから見ると、黒い帯が延々と続いているようで数百頭は下らない。親子のバッファローや顔の表情をカメラに収める。近くで見るととてつもなく大きい!なるほどビッグ5の中の1つに数えられるはずだ。これほど大きな獲物を倒すとはライオンもすごい。

遠くの地平線上にキリンを発見。その数20頭以上。子供はいなかったが、地平線 上に首を斜めに突き出した姿は、まるで工事現場のクレーン車の様。その後、象、ウォーターバック、エボシクマタカ等を見ながらロッジに戻る。今日のサファリはこれにて終了。昼食後の時間は休養に当てる。

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11日目 最後のサファリ

5時30分モーニング・コール、6時サファリに出発。今日はサファリ最後の日となるため、ドライバーも気合が入っており、我々も幸運を祈りつつ車に乗り込む。出発して暫くすると平原に出た直後に朝日が昇り、タイミングよくご来光を拝むことができた。目指す方角は、セレンゲティ国立公園の南東に位置するゴル・コピエ。枯れた木にヨーロッパ・コウノトリが20羽ほど止まっていた。最初、遠くから見たときは白と黒の花が咲いているよう面白い光景であった。無線でヒョウとライオンがいるという情報が入った。目的の地点まで、全速力で車を走らせる。最初はヒョウ。

枯れ木にメスのヒョウが背中を向けてチョコンと座っていた。ドライバーさんが言うには、ヒョウはライオンの存在に気づいて木に登っているが、ライオンはヒョウに気づいていないとのこと。暫くするとヒョウは木から下りて草むらの中に消えてしまった。そこで、今度はライオンのところへ移動したが、ゴロンと寝そべっているのみで、全く動く気配無し。諦めて、別の場所に移動。水辺の草地にインパラの大群を発見。40頭は下らない大きなハーレム。オスの顔は流石に凛として、同行の女性からは思わず「すてき」という言葉がでた。

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暫くすると、遠くを見つめているオスライオンに出会う。視線の先を追うと、そこにはシマウマの群れ。ライオンの存在に気づいていないかのように親子のシマウマがどんどん近づいてきた。このままでは危ないと思ったが、30mほどに近づいた時ピタッと足を止めた。

その後、やっとチータに出会うことができた。草地に1頭のチータが寝そべっていて、時々頭を上げ様子を伺っていた。徐々に運が向いてきた。更に車を走らせると岩の上に2頭のチータを発見。親離れして間もない兄弟のチータらしい。これからは自分たちで狩をしなければならない。君たちには厳しい現実が待っているよ。

この先の岩山で昼食をとろうして到着した時、先客がいて、「あの岩山でチータの親子を見かけた」という話を聞き、昼食は後にして直ぐ車を走らせた。2台で岩山の周りを探したところ、生後3週間ほどの赤ちゃんを2頭連れたチータを発見。チータ親子は危険を察知して岩山の中腹まで登って身を潜めた。両者の根競べで、お互いジッと待つこと10分。チータ親子が動き出し、岩山を降りて木陰の中に姿を隠してしまった。

昼食地点に戻ってランチボックス。今日はロッジから直線距離にして60Km以上南東に来てしまっていたので、少し早目ではあったが、帰路についた。途中、オスの象が1頭ゆったりゆったりと草原を歩いている姿が目に入ってきた。これぞまさしくアフリカの景色、アカシアの木をバックにシャッターを切った。最後の日にヒョウ、ライオン、チータ、象という大物を見ることができ、ドライバーに感謝。そして、このセレンゲティ国立公園にも感謝。

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12日目 帰路につく

9時にサファリをしながらキリマンジャロ空港を目指す。Nご夫妻の奥さんがドライバーさんに「最後にヒョウが見たい!」と半分冗談で難しい注文を出した。ドライバーのKMさんは90%以上不可能と分かっていたためYESとは言えず、自分は虫や花が専門で動物は専門ではないと冗談を飛ばしてはぐらかしていた。ところが、出発して直ぐにヒョウがいるという情報が無線で入り、その場所を目指 して車を走らせた。メスのヒョウで、木の枝に頭を向こうに向けて寝そべっていた。 半分冗談の注文が現実となり、我々もドライバーさんもハッピー。

飛行機のフライトまで余り時間が無かったので、早々に切り上げ空港に向かった。ところが、途中にもう1頭ヒョウがいるという情報。我々の行く手には既に10台程の車が停まっており、行く手を遮っていた。このヒョウで本当に最後の見納め。どうにかカメラに収めることができた。幸運は続くというが、怖いくらい!

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今回のツアーでは、アフリカの風を肌で感じ、更に野生動物の様々なシーンに出会い、感動を受けました。ドライバーさんたちの一方ならない熱意と努力、そして参加された皆さんの幸運の賜物と感謝しています。最後に、このような感動を与えてくれたタンザニアに「ありがとう」とお礼を言うとともに、何らかのお返しができたらと思っています。

Asante Sana(どうもありがとう)
Tutaonana(また会いましょう)

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ウガンダ・ホームステイ

アフリカの素朴な田舎生活を体験し、そこに住む人たちと交流してほしい・・・そんな思いから生まれた、ウガンダのホームステイプラン。このツアーに参加し、たっぷり村のステイを満喫していただいた松田真依さんのツアーレポートです。(2007年6月)

ンシェニ村ステイ 1日目

ンシェニ村1日目の朝。昨日は、夜中トイレに行きたかったのだけど、電気のないトイレに夜一人で行くのが怖くて我慢してた。朝5時ごろ、我慢しきれず暗い中を懐中電灯片手に行き、帰って二度寝。起きたら6時半すぎで空はほんのりピンク色で靄がかかっていた。他のメンバーが起きてくるまで玄関でガイドのエヴァンスとギターで歌を歌う。イッスンムルンジ~(教えてもらったウガンダの歌)。それに応えるかのように、鳩の声がした。

村では、一人100頭~200頭のアンコーレ牛と呼ばれる角の大きな牛を飼っており、村の一日はそのアンコーレ牛の乳しぼりから始まる。私たちも教えてもらいつつ、一緒に乳しぼりをさせてもらった。教えてくれた村の少年エノミ(雄牛という意味らしい)は、時々わたしが失敗してミルクをピューっと飛ばすと笑って「いいよ。いいよ。」と、慣れた手つきでまた乳房にミルクを溜めてくれた。「これなら、出るよ。やってみて」。Webale, ENOMI! (ありがとうエノミ)

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乳しぼり後、朝ごはんを食べて腹ごしらえをしたら、サバンナを車で走り、タンザニアとの国境の川へ。「川の向こうはタンザニアの動物公園だから、暑いとカバや他の動物が水を飲みに降りてくるのが見られるよ」とのことだったのだけど、残念ながら今日はそこまで暑くなくカバは見られず。川辺で村の青年達と偶然会って、家や川辺を案内してもらった。別れ際、そのうちの一人“サム”に求婚される。「俺、牛200頭持ってるから、嫁に来てくれるなら、そのうちの100頭を君にあげるよ」村一番のイケメンの言葉にちょっと心が揺らいだ。

一旦、家に帰って昼食をとった後、マトケ畑を案内してもらった。マトケはウガンダの主食で緑のバナナのこと。このあたりはどこに行ってもマトケ畑が広がっている。その光景はうっとりするほどきれい。そんなマトケ畑でマトケの採り方を実演してもらった。

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マトケ畑を抜けて、近くの村へ遊びに行く。エヴァンスのギターで「上を向いて歩こう」と「今日の日はさようなら」の歌を披露。村の人たちはとても喜んで、家の中まで見せてくれた。ここはとても小さな村で、家は3つだけ。村民は全員家族。「どうやって結婚するの?」と聞くと、近くの村(と言っても遠い)へお父さんが出かけて行き、お父さん同士で結婚相手を決めて帰ってきて、結婚式の当日、初めて結婚相手がわかるという風になっているらしい。「そしたら、相手が気に入らなくて離婚になったりしないの?」と思っていたら、この村には離婚なんてないらしい。「それはcan’t なの?」と聞くと「don’tだ」と言われた。どんなに相手と相性が合わなくても、彼らは離婚「できない」のではなく、「しない」のだと。

夕食はもちろん昼間とったマトケ。この村では電気もガスもないため、夜はランタンの灯りだけ。ランタンのあったかい灯のなか食べる晩ごはん。ご飯の後は、外の焚き火を囲んでダンスをした。私たちのために村の人がみんな集まってくれた!

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今日はいっぱいいろんなことしたなぁ、そう思いながら床についた私は2秒後にはもう夢の中だった。

ンシェニ村ステイ 2日目

今日も朝から乳しぼり。今日の乳しぼりの先生はエノミの弟ルノワ。わたしがちょっとずつ覚えてきたルニャンゴーレの言葉を話すとルノワは大喜び。「君、ルニャンゴーレの言葉喋れるんだ!」おかげですっかり仲良しに。今日はその後に、ニワトリの餌やりもさせてもらう。コロコロコロと言いながらニワトリを呼び寄せる。予想外にアグレッシブな鶏に逃げまくる。

朝食後、近くの小学校へ見学に連れて行ってもらった。校長先生が全校生徒を集めてくれて、全校生徒の前で自己紹介をした私たち。子どもたちは、歓迎の歌を歌ってくれた。そのお礼に私たちはまた「上を向いて歩こう」を歌う。子どもたちの歌ってくれた歌はエイズの歌だった。学校の木にも「Together we can fight AIDS」と書かれた看板がくくりつけてあったりと、ウガンダの小学校ではエイズ教育がしっかり行われていた。

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小学校の後はマーケットに行った。キテンゲ(ウガンダの布)を大量購入。自分の分、家族の分、友達の分…。先生(ステイ先のママ)が見事に値切ってくれた。

マーケットの後は国境を越え、タンザニアへちょこっと入国。レストランに入る。料理が出来上がるまで1~2 時間かかるということで、待っている間、近くにいた子供たちのところに遊びに行く。片言のスワヒリ語。彼らに教えてもらう形で仲良くなっていく。エヴァンスに昨日教えてもらったjambo!の歌。スワヒリ語の歌だけど、ケニアの古い歌らしくタンザニアの子どもたちは知らなかったので教えてあげると、子どもたち大喜び。最初は5人ほどだったのが、いつのまにか村中の子供たちが集まってきていた!!

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ご飯が出てきてからも「マイー」「マイー」と構ってほしそうに言うので、わたしが唯一覚えていた I want to にあたるスワヒリ語の表現だけを使って、ご飯を食べながらもスワヒリ語カタコト会話。「何が食べたい?」「何が飲みたい?」聞くだけ聞いて彼らの答えは結局何を言っているのかわからなかったわたし。何度目かの「どこに行きたい?」の後、隣にいた英語もわかる大人に何気なく聞いてみた。「彼らは何て言っているの?」彼は笑顔で答えた。「『日本に行きたい』ってさ」。胸がいっぱいになった。「ナクペンダー、ワトト!!(みんな大好きー!!)」思わずさっき教えてもらった表現を叫ぶ。
ご飯も食べ終わり、帰ろうとすると後ろから「マイー!」「マイー!!」と子供たちが走ってきた。手を出すから、握手だと思って握り返すと手の中に何か入ってきた。見るとウガンダ100シリングが。一生懸命わたしに何かを伝えてくれている彼ら。でも何を言っているのかわからなかったので、近くにいた大人に通訳を頼む。「これ、あなたが今から行く国のお金でしょ?みんなからのマイへのプレゼントだよ。使ってね」目の奥で涙が動いた。Asante sana.ありがとう。その時のコインはもちろん今でも手元に大事にとってある。

帰って夕食をとった後は、また焚き火を囲んでのダンス。ルワンダとの国境近いこの村にはルワンダから来た人たちも多いらしく、今夜はルワンダのダンス。村の若い男の子たちが布を持ってダンスに誘いに来てくれる。布を巻いてもらって、男の子たちも自分で布を巻いて二人で踊る。焚き火の灯に黒く浮かびあがった、布を巻いた彼らのシルエットにドキドキした。ンシェニ村、最後の夜。

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ンシェニ村ステイ 3日目

今日はいつもより1時間早起き。昨日一緒に踊ったティムとロバートの家を見せてもらい、そこで牛の乳しぼりをさせてもらう。彼らは朝ごはんも昼ごはんも夜ごはんも全食牛のお乳、牛乳のみ。そのかわりものすごい量を飲む。乳しぼりの合間に外で飲むのだけど、飲むときはちゃんとしゃがんで飲んでいた。立ったまま飲むのはお行儀が悪いからなのだそう。わたしたちも搾りたての牛乳を飲ませてもらう。

帰ってきて朝ごはんを食べたあと、今日はヨーグルト作りをさせてもらった。瓢箪みたいな容器に牛乳を入れてひたすら振る。できたてのヨーグルトはとってもおいしかった。お腹こわしたりしないかなぁ、と少し不安だったけど大丈夫だった。

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最後に先生は、わたしのカンガでウガンダ巻きをしてくれた。「いつでも戻ってくるんだよ。ここはもうあなたの家だから」目に涙をいっぱい溜めてぎゅっと抱きしめてくれた先生。ありがとう。本当にありがとう。

帰りの車の中、みんなそれぞれウガンダネームをつけてもらった。わたしのもらった名前は Kenyangyi(ケニャンジ)。ウガンダの白い美しい鳥という意味。Enyangyi(エニャンジ)という白いきれいな鳥がいて、女の子を褒めるとき「よくできたね。エニャンジ。エニャンジ」と褒めるのだそう。それにKを付けて女の子の名前としてつけるらしい。もう夜のトイレも怖くない。牛の乳しぼりも一人でできる。ウガンダネームはそんな私たちへの彼らからの修了証みたいなものだったのかもしれない。ケニャンジ。ケニャンジ。あまりにも嬉しくって、車の中、わたしは何度もその名前を繰り返した。そしてまた絶対戻ってこようと、心の中で強く思った。

最後に、わたしはエヴァンスに 「ねぇ、あなたがもし日本に来たら 日本の人にウガンダの何を一番伝えたい?」と、聞いた。 彼は言った。「we live different, but normal」(俺達の生活は確かに違っているかもしれない。でもこれは普通なんだ。ノーマルなんだ)エヴァンスは外国に行って「ウガンダ出身だ」と言うと、まず「ウガンダってどこ?」って聞かれると言っていた。そしてそれはとても屈辱的だ、と。「東アフリカだ」と答えると 「えっ、アフリカ?大丈夫?大変だね」って言われるのだ、と。それほどショックなことはないよ、と悲しそうに言った。彼は言っていました。「みんなアフリカを原住民の国みたいに思っている。それか、紛争や貧困だけ暗いイメージしかなかったり。だけど違うだろ。世界はアフリカのことを知らなさすぎるよ。」「それにアフリカってひとくくりにされるのも好きじゃない。日本だって同じアジアでもカンボジアとは全然違うだろ?アフリカだって一緒さ。その中の国1つ1つは全然違うんだ」わたしは彼と握手して「大丈夫。私がそれをあなたの代わりに日本で伝えるから」そう、約束して帰ってきました。they live different, but normal.

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マサイ・マラ滞在記 2006年末

日比野倉氏 様から頂いたレポートです。(2007年2月)

1日目

マサイ・マラは、3回目の訪問であるが、今回はサーバル・キャット、カラカルの写真が撮れたらという思いでやって来た。可能性は少ないことは承知の上であるが、同じロッジに6連泊の予定であった。ケニア渡航前より、マサイ・マラは、雨が降っているという情報であったが、旅行会社のスタッフから今年の雨は、尋常ではないと念を押された。サバンナの雨が、どう尋常でないのか全く予測はできなかった。

ナイロビのウィルソン空港から、マサイ・マラの数箇所にエアーケニアの便は着陸するが、最初に降りた滑走路は、ぬかるんでいた。飛行機もスタックの危険があれば、着陸しないだろう。
宿泊は、タレック川沿いのイルケリアニ・ロッジだった。川を見ると濁った水が増水し、いつもの穏やかな流れではなく、濁流の音が響いていた。その音を耳にしながらランチを摂った。

少し休憩する間もなく午後のゲームドライブに出かけた。曇り空のため暑くはなく、丁度良いサファリ日和。トピ、ゾウに出遭った後、雨に濡れ色鮮やかになったサバンナに3頭のチーターを発見というより先に発見して見ていたサファリカーを発見したともいえる。その後、ハイエナ、メスライオンと初日からなかなかの好スタートであった。

2日目

2日目は、フルディサファリ。朝、雨が降っていたため、小雨になるまで1時間程待機してぬかるんだ道を出発した。東のエリアに向かう予定のようだ。しばらく、走るとキリンの群れを発見すると手前に丸くなって寝ている動物がいた。最初はハイエナと間違えたが、体の模様、頭の形からチーターと判明。しばらくすると、雨に濡れた体の毛づくろいを始めた。キリンとチーターの組み合わせは、初めてだ。撮影には動物までの距離が少し遠いが、とりあえずシャッターを押した。おもしろい写真が撮れないかと期待したが、チーターは、しばらくしてキリンの群れから遠ざかっていった。

この日の夕方、ライオンの群れに遭遇、オスはいなかったが、数頭のメスに数頭の子供が、戯れていた。マサイ・マラに訪れるたびにライオンの子供に遭えるが、仕草、表情は、いつまで見ていても飽きない。みんな成長してほしいと祈りつつ、ロッジへの帰路に着くが、だんだん雲行きが怪しくなってきた。

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ロッジに到着したとたん、雨が降り出した。この時、翌朝のことは想像もしていなかった。夕食を摂り、テントに戻るが、川の濁流音が気になってしかたがない。私のテントは、タレック川のカーブしている場所に張ってある。目の前で濁った水が、渦巻き、木の枝が水の流れに振り回されていた。寝ようとベッドに横になるが、激しさを増してくる濁流音が、気になって眠れないので、懐中電灯で川を照らしてみると水かさは、増しているではないか。このまま増えていったらと考えると不安がつのる。

3日目

濁流音を気にしながらテントの隙間から外を見ると、薄明るくなってきた。テントを出てみると、雨は小降りなのだが、川の水は昨晩より増えていた。テントの張ってある大地の部分と、水面との差は、あと50センチぐらいしかない。雨は、小降りなのだから、もう、水は増えないかもしれないと思いつつ、歩道を歩いて敷地内の様子を見ようと途中まで行くと、目の前に池が広がっていた。自分のいたテントは、わりと小高い場所だったことを悟った。

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水深が分らないため、水に入ることはやめて自分のテントに引き返した。これでは、食事するテントにも行けないし水が引くまで待つことにした。しばらくするとロッジのスタッフがやってきて、朝食だと呼びに来たが、どうやって来たのか不思議だった。
ついて行くと遠回りして水かさの低いところを選んで来たようだ。でも、膝ぐらいまで水に浸かって食事をするテントに着いた。

マネージャーは、うろうろしているし荷物が沢山置いてあった。他の宿泊客の話を聞くと、夜中にテントが浸水しかかった時、荷物を持って安全なテントに引越しを繰り返していたと聞いて驚いた。

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自分のテントは、浸水しなかったため、そこまでの状態になっているとは想像していなかった。ドライバーは、一晩中起きてテントを見回っていたというのだ。

テントが、流されて犠牲者が出ていたら、CNNのニュースで放送されていただろうか。手配会社のドライバーは、ここは危険だからとにかく引越した方がいいと言うが、どこへ・・・・・。マサイの村に泊めてもらうという案も出してきた。行く所がないのならもうしかたないのか。

そのうち、引っ越すことができるロッジの部屋の確保ができたらしいと情報が入るが、タレック川が、増水してタレックゲイト近くの橋を渡れないし、他の橋は、「gone(流された) !」と聞かされた。

水が引くまで待ってゲイト近くの橋を渡るしかないのか、ドライバーといっしょに川を見に行くと増水した川の手前で、数台の車が渡ることができず待機していた。川を見て、待つしかないと諦めた。話かけてきたマサイの青年に、泳いで渡ろうかと言うと、笑ってくれた。ロッジに戻ることにして、途中車の中でドライバーの携帯に着信音が鳴る。新しい情報が、入ったようだ。

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人間だけ移動させることができる方法が、見つかったのだ。同じタレツク川沿いにフィッグツリーというロッジがあるが、タレック川に架かるエントランスの橋を渡ってロッジに入る造りになっているので、今宿泊しているイルケリアニのロッジからフィッグツリーのロッジの裏まで車で移動し、ロッジ敷地内を徒歩で通らしてもらいエントランスの橋を渡って、タレック川の対岸に行き、引越し先のキーコロックというロッジから車で迎えに来てもらうというのだ。

タレック川沿いにマラ・シンバ、フィッグツリーというロッジがあるが、そこは無事だったらしい。慌しくチェックアウトをして、ロッジを後にして車でフィッグツリーに向かった。フィッグツリーの橋を渡る時、驚いたのは、水面から橋まで3メートルぐらいしかなかった。いつもなら、かなり下に水面がある。

キーコロック・ロッジの車に乗って、晴れた良い天気のサバンナを走った。昨晩、寝ていないのと暖かい陽射しが眠気を誘う。キーコロックに到着、チェックイン。後から聞いた話だが、丁度必要な部屋数だけ空いていたということだ。

とりあえず、人間だけ引っ越すことはできたのだが、手配会社の車とドライバーは、来れないのだから明日から、どうなるのか。夕方連絡をすると言っていたが連絡が来ない。

まあ、明日からここでゆっくりするしかないのかと思い夕食を摂っていると、ドライバーが現われた。車のドアの真ん中ぐらいまで水に浸かって川を渡ってきたというのだ。よかった、これで明日からのゲームドライブはできる。このロッジは、部屋によっては夜中にカバが、歩いて近くまで来るらしいが、鳴き声と草を踏みしめる足音が聴こえた。

4日目

2007年1月1日は、良い天気だ。6時半から朝のゲームドライブ。道は、やはりぬかるんでいた。ニューイヤーは、2頭のセグロジャッカルから始まった。雨上がりの濡れたサバンナで、朝陽に照らされたジャッカルが立っていた。車が近づいても逃げないで、じっと太陽の方向を見ている。体の毛は、濡れていた。 近所の犬のような表情でこちらを見ていた。

その後、ダチョウの親子を発見。数羽の雛が、いっしょにいた。近くには、トピの子連れの群れがいる。朝陽の中、濡れて鮮やかな緑となったサバンナで穏やかな光景が 繰り広げられていた。

10分ほど進むと、数台の車が止まって乗客が、遠くを見つめている。何がいるのか?ドライバーが、遠くに チーターがいるという、どこにいるのかわからない。

しばらくすると、急に車のスピードを上げ、ぬかるんだ道を走り出した。車は、激しく上下動をし、体は座席シートから宙に浮く。ドライバーがしきりに「Sit down!」と叫ぶ。何のことだろう。揺れるから座ってろということなのか。

すると、「チーター」と一言。車の前にチーターの子供が、3頭座っていた。すぐそばに母親のチーターがいる。まだ、生後1ヶ月程の子供が、じゃれ合いながら草の中を走りだした。チーターの子供をマサイ・マラで見たのは2回目だが、背中にタテガミのような毛が残る生後1ヶ月のチーターは、初めて見た。動きが早くて、あまりシャッターを押すことができないまま、親チーターと共に遠ざかっていく。子連れだと親は、危険性を感じると安全な距離まで離れて行ってしまう。ファンダーを覗いていると、子供がジャンプして前足で親の頭を掴んでいる。もっと近くでやってくれたら、無邪気なシーンが撮れたのに残念。

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その日の午後は、若いオスライオン、ロッジ近くで遠くにクロサイを発見。小さい虫ほどの大きさにしか見えないが、確かにクロサイだった。4年振りのクロサイだが、遠かった

5日目

ニューイヤー2日目は、スタックした車のけん引から始まった。今回、マサイ・マラに来てから雨で、道やサバンナがぬかるんでいるため、一日4~5回はスタックした車のけん引をしていた。乗っていた車が4WDなのでスタックすることはなかったが、救助することが多かった。ゲームドライブに使用する車は、すべて4WDにした方が良いのだろうが、ケニアでは大変なコストが かかるだろう。

晴天で陽射しも強く、気温も上がってきた。午後は、レア物を発見。フンコロガシである。牛糞の沢山あるマサイ村などでは、よく見かけるが、サバンナでは初めてだった。砂地のところをソフトボールぐらいの丸い塊を2匹のフンコロガシが、運んでいた。1匹が、こけた。すぐに体制を整えて、また運びだした。車から降りて、グッとマクロレンズで撮ってみたいが、原則としてサバンナには降りられないのだ。昆虫も観察しているとおもしろいものだ。

午後は、ヒョウのテリトリーでしつこく観察したが、10台以上の車が来ていた。見たという噂なのか本当に見たのかわからない。

その日、ロッジへの帰りに激しく雨が降り出した。道があっという間に川状態。雷も鳴り出した。ライトをつけての走行となるが、雨が強くて先が見えにくいほどの雨量だ。途中で、スタックして傾いている車を発見、今度ばかりは救助しようがない。ドライバーは、助けを呼びに行ったようで車にはいなかったため、ロッジへ急いだ。

その雨も夕食を摂る時間には、すっかり止んで星が見えている。これが、サバンナらしい雨なのだ。

次の日は、フルディサファリをしようかと言っていたドライバーも、雨でスタックする危険があるから遠くへ行くことはやめようということになった。

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6日目

次の日は、雨は降っていなかったが、早朝、サバンナへ出ていくとスタックしたままの車が数台道の脇で傾いている。さっそく、ワゴン車のけん引となった。地元の人たちが、乗っていた。みんな車中で夜明かしした様子だ。しばらく進むと、今度は物資を積んだトラックが、スタックしていた。

ロッジへ運ぶ物資を積んでいた。今回の雨は、いろんなところに影響を及ぼしているようだ。旅行会社のスタッフが、ゲームドライブに行く時は、食べる物を持っていってくださいねと言った意味が理解できた。ロッジに戻れず、車でお泊りもありえるのだ。

その後、見通しの良いサバンナで、数頭のハイエナを見た。イボイノシシは、可愛いと女性に人気があるが、ハイエナも耳が丸くクマのようにも見えなくもないのか好きな女性ファンもいる。

朝のゲームドライブを終えて、午後のゲームドライブまでは、ロッジ敷地内のサバンナモンキーを観察した。子連れの授乳を見ていたら、子供がこちらをジッと見つめていた。

午後のゲームドライブでは、チーターの発見があったらしく、数台の車が同じ方向に走っていた。その後について走っていくと、見通しの良いサバンナに1頭のチーターがいる。周りには、トピ、ガゼルの群れが警戒していた。こんなに見通しの良い場所では狩はできない。チーターは、獲物に接近できる最短距離まで近づいてダッシュするから、身を隠す場所も必要なのだ。何も起こらないと判断して、ヒョウのテリトリーに急ぐ。夕方からまた雨が降りそうな雲行きなのだ。

そんな時、サバンナに虹が出た。

08

ヒョウは、昼間はほとんど木の上で過ごすしている。テリトリーに着くと1台の車が止まっていた。ヒョウがいる気配だ。木の枝が動いた。確かにいる。望遠レンズで覗いてみると、垂れ下がるシッポと胴体が見える。寝ているのか呼吸する動きで体が動く。

顔が見えないが、やっとヒョウに出遭えた。一昨年は、キーコロックのテリトリーで発見し、良い写真が撮れたが、今回は良い写真にはならないが、一応これでBIG5は、クリアーした。

昨日夕方のような雨のこともあるため、帰りを急ぎぬかるんだ道で車のスピードを上げる。なかなか運転のうまいドライバーだ。ラリーに出られるかも。ロッジに着く前に、雨が激しくなってきた。たたきつけるような雨と雷だ。帰えれるのかと心配になるぐらいの雨なのだ。なんとかロッジに着くが、部屋の前はかなりの水溜りだった。深夜には、雨は上がっていた。

今回は、雨で色々と予定外が多かったが、新しい体験もできた。小雨季でも、ゲームドライブには、食料、長靴、寝袋などが必要になるものだと実感した。やはり地球の天候は、顕著に変化してきている。ケニア北部は乾燥化が進んでいるし、昨年、ケニアでは豪雨による洪水で沢山の犠牲者が出ている。

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