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道祖神
お疲れ様です。今日もガイドありがとうございました。
クラウス
50年ぶりの良い雨が降って、たくさんの花を見てもらえて嬉しいです。
でも今日は少し寒かったですね。
道祖神
ええ、でもあれだけのお花が見られて、みんなハッピーです。
ところで、クラウスがナミビアで暮らし始めたのはいつ頃からですか?
クラウス
1984年の3月23日です。
道祖神
日付までちゃんと覚えてる・・・。暮らし始めたきっかけは何かあったのでしょうか?
クラウス
全くの偶然なんです。兄がウィントフックで医者をしていまして、始めはその兄を訪ねて六週間ほど滞在するつもりでナミビアに来ました。それがいつのまにか20年を越えてしまった(笑)
道祖神
そうなんですか。そんなに長い間、あなたを引きとめたものはなんだったのでしょう?
クラウス
僕は、自分の居場所をずっと探していたんです。僕は学校時代はいわゆる“ワル”で難しい生徒だった。
義務教育のあと、印刷技術を学ぶ学校に通いましたが、それを終えて18歳で旅に出たんだ。
初めはヨーロッパ中をまわり、その後に中近東や南アジア、例えば、アフガニスタン、パキスタン、イラン、トルコ、インド、ネパール、タイ、スリランカ
などを放浪しました。
要するにヒッピーですね(笑)。南アジアには19回も訪れましたよ。
道祖神
へえ。それがいつ位まで続いたんですか?
クラウス
26歳の時までです。
道祖神
8年間ですね。その時の経験が今のクラウスに何らかの影響を及ぼしているということはありますか?
クラウス
はい。その時代、色々な国の色々な価値観の人に出会いました。何かひとつのものを見る時、人それぞれ感じ方が違うことを
身をもって体験した気がします。
今、ガイドをやっていて、色々な国の人を迎え入れなければなりませんが、そのヒッピー時代の経験が役にたっていると思います。
道祖神
なるほど、ところでさきほど、ヒッピーは26歳までとおっしゃった。それが、1984年ですよね。
クラウス
そうです。色々なところを歩いて、1984年にナミビアにたどり着いた。その時、ここが僕の居場所だと思ったんです。
やっとここで落ち着けると。ここは人が少なくてゆったりとしたスペースがあって、そして自然がたくさん残っている。
ナミビアには水がないからそれが自然のバリアになっていて、これからも一定以上人口が増加することはないでしょう。
道祖神
そうですね。ナミビアが日本のようになることはまずありえない・・・。
クラウス
それと、僕は15歳のときからずっと、家庭を持ちたいと思っていたんだ。だから、ナミビアに来て自分の居場所を見つけたと思った時、
僕はここで自分の人生を再スタートさせようと考えたんです。
実際、1984年を境に、それ以前の知り合いとは一度もあっていないし、手紙を書いたこともないんです。
ナミビアで全く新しい人生を始めたんだ。生まれ変わったと言っても良い。
道祖神
そうだったんですか。クラウスはナミビアという国と運命的な出会いをしたわけですね。では、次にクラウスが、そのナミビアで一番好きな場所はどこですか?
クラウス
マイホーム!!!!(笑)
道祖神
もう・・・。じゃあ、二番目に好きな場所は?
クラウス
実際、難しい問題なんだ。そうだな・・・カオコランドやダマラランドかな。
家からそう遠くない所だと、ブランベルクあたり、ちょっと時間ができると、そこに車をとばして「僕のゾウ」や「僕のサイ」に会いに行きます。
道祖神
「僕の」?
クラウス
そう。いつも会ってお互いに何でも知っているから、「僕の」なんだ。
道祖神
ふーん。では、今までナミビアを旅していて、一番印象に残っていることを教えて下さい。
クラウス
カオコランドのホアニブ川沿いで、キャンプをしていた時のことです。
ガイド用のツェルト(小さいテント)をアナトリー(アカシアの一種)の横に張って寝ていたんです。
夜中に何だか息苦しくなって目を覚ましたら、何かがテントに覆いかぶさっているんだ。
道祖神
えっ?
クラウス
そしてものすごく近くでゾウのにおいがするような気がしたんだ。
そのうちにテントが揺れ出して、アナトリーからボトボト実が落ちてくる音がする。
道祖神
と言うことは・・・。
クラウス
そう。ゾウが僕のテントの上に覆い被さるように跨って立っていたんだよ。
そしてアナトリーの木を揺らしていたんだ。
道祖神
まあ。それからそのゾウははどうしたのですか?
クラウス
木の実を食べ終わったら、そのまま立ち去りました。
道祖神
とりあえず、ほっとしました。でも生きた心地がしなかったでしょう?
クラウス
ええ、そのときは本当に怖かった。死ぬかと思いましたよ。でもそれは僕が自然の掟に反してしまったからなんです。
ゾウの場所に僕の方が勝手に入り込んでしまったんだ。
その日以来、心を入れ替えました。人間も動物たちと同じように地球で生きる一員なのだから、自然のルールを守らなければいけないって・・・。
道祖神
さて、最後にナミビアを訪れる観光客は、どこの国の人が多いですか?
クラウス
ドイツ人、スイス人、今は日本人も結構多いです。
道祖神
他の国の人と比べて、日本からのお客様についてはどう思われますか?正直にどうぞ。
クラウス
とても礼儀正しい人が多いですね。ナミビアという国はとても繊細な国だから、そういう礼儀正しさはとても大切だと思います。
道祖神
そうですか。では、これから初めてナミビアを訪れようと考えている日本のお客様のために、お勧めの場所を教えて下さい。
クラウス
ナミブ砂漠のソーサスフライかな。それも早朝に訪れることができるように、砂漠の入り口でキャンプをすること。
砂丘に登って朝日を見て、自然に涙する日本人は多いですよ。
道祖神
そうですね。ご来光というのは日本人には特別の意味があるのかもしれません。
クラウス
その横のデッドフライも是非立ち寄ってもらいたい場所ですね。多くの観光客はソーサスフライだけ行って、デッドフライへは行かないけれど、
すごく良い所ですよ。
道祖神
ええ、そうですね。私も大好きな場所です。
これからも色々教えて下さい。
◆クラウスお勧めのツアー
19 AUG 2005 at SWAKOPMUND |