弊社のアレンジで、アフリカ大陸を周遊したお客様のレポートです。
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→マサイ・マラ サファリレポート1日目

※写真は全てイメージです。



2003年8月9日〜10日
ホテルの庭先1kmほどの谷間から、濛々と上がる入道雲のような水煙が立ち昇って見える。
ウェルカムドリンクのマンゴージュースをホテルの庭で飲みながら、その光景を眺めている。
立ち昇る水煙の高さから、これから行こうとするヴィクトリアフォールズに期待が高まる。

現地旅行社のガイドが迎えに来る。車で行くほどの距離ではないのだが、旅行社の車で約5分。公園入り口で降りる。
既に瀑布のゴウゴウという腹の底から響くような轟音が響いてくる。
駐車場には観光客目当ての物売りがしつこくまとわりつく。売っている物は石彫の動物だ。なかなか良く出来ている。値段は安いもので2ドル、3ドル。買って行きたいが、荷物をこれ以上重くする訳にはいかない。

ガイドの言葉は英語。爽やかな褐色の現地青年。耳をダンボにして、話す英語を必死に聞く。

ヴィクトリアフォールズ公園入り口で入場料を払い、対岸から轟音をとどろかせる滝を、恐る恐る覗き込むようにして眺める。思った以上に迫力満点。

滝は4つあると言う。第一の滝が80m台の落差。第四の滝が落差108m。第一〜第四までの滝の幅が1700m程度。
滝側の岸とこちら側の岸はホンのわずかな距離。手が届きそうな近さにある。大地の裂け目に川が落ちていると言った感じ。

水煙は滝の上空へ落差以上立ち昇り、その水は雨のように対岸にも降り注ぐ。
旅行社で持たせてくれたビニール傘が大いに役立った。今は乾季だとかで、水量は少ないと言う。
それでもこれだけの水しぶきが上がるのだから、雨季などは、水煙で滝が見えなくなるのではないだろうか?

ジンバブエの中学生の団体と展望コースで一緒になった。
彼ら、彼女らに傘を差しかけたり、カメラのシャッターを押してやったりで、結構仲良くなれた。笑いさざめきながら展望コースを歩く。結構これが楽しい。

ヴィクトリアフォールズ第四滝のビューポイントに柵は無く、足元は濡れてツルツルと滑る岩盤。
岩にしがみついて滝つぼを覗き込む。ゴウゴウと響く轟音、吹き上がる水しぶき、垂直で108mの高度感。吸い込まれそう。
男性自身が縮み上がり、尻の穴がキュッとおくに引っ込むのがわかる。
そのくらいの大迫力。

対岸を一時間かけて歩き、充分に堪能する。趣は異なるが、どうもナイアガラよりは迫力がありそうだ。

この後、サンセットクルーズ。これはあまり期待していなかった。
何故なら、ガイドが「今の季節は象やキリンは他の地域に移動していて、この辺りにはいない」と言っていたからだ。

2時間ほどのクルージング中、小さなワニ1頭、カバ10頭ほど、象1頭で数多くの動物を見ることが出来なかった。

カバは船が近づくと、すぐに水中へ没してしまう。カバの愛嬌あるその顔を間近で見る事は出来なかった。
そうは言っても象を見たときの驚きは格別だった。

水際で草を食んでいた象へ、7mほどまでに船が近づいた。木の間からこちらを睨んでいた巨象。そんな目の前にいたにもかかわらず、象に気が付くまで視線を泳がせ、認識するまで時間がかかった。
まさに象のあのネズミ色は樹間の薄暗がりの中では全くの保護色になっている。象のような強い動物には保護色は必要ないと思うのだが・・・。

気が付いた時には、立ちはだかるように四肢を踏ん張り、長い鼻を左右に振って船を威嚇していたが、巨大なだけにその迫力は十分過ぎて余りある。そのまま船に突進してくるのでは無いかと心配したほど。

この旅行の最初の象なので、意外な所で出会った象には大感激である。

様々な国からの乗客。20人余りの人が、思い思いにデッキのてすりに掴まったりベンチに座ったりしながら、夕陽に輝く川面を眺め、飲食し、話をしている。

夕なずむ空に突き出ている木々の黒い影、川上に向かって飛んでいく大きな鳥。その鳥たちのシルエットを目で追ったりしてとてもロマンチック。まるで映画のワンシーン。船を降りるのがとても惜しい。

ホテルは意に反して格式ある5ツ星。そこのチーフらしきボーイと、人種を超えたちょっとした冗談から仲良くなってしまった。
それが功を奏したのかどうか判らないが、夕食はメニューに載っているものなら「何でもOK」だと言っている。

クーポンで宿泊しているのに、そんな事はあり得ないとバウチャー(予約確認書)を再確認したりした。バウチャーには食事のことまでは記載されていない。結局はボーイの厚意らしい。そんな良い思いをしてこの日が終わった。

翌日、早起きして荷物のパッキング。朝食後、ホテルのチェックアウト。
荷物をホテルに預ける。今日はヘリに乗って空からヴィクトリアフォールズの見物。ヘリポートまで、ワゴン車に乗ってザンビアへの国境を越える。国境は高さ2.5mほどのフェンスで仕切られていた。
国境はヴィクトリアフォールズのあるザンベジ川である。ザンビア入国手続きで30分待たされたが、何事も無く通過。
そこから30分、車で登った小高い丘の上にヘリポートはあった。

受付を済ませ、前の客の遊覧飛行が終わるまで一時間待たされた。
ここの丘の上から見える景色は、落葉した(南半球で今は冬)疎林が延々と続き、下草も枯れ果てて荒漠としたものだ。
それでも象かキリンが見られないものかと双眼鏡で必死に探す。
残念ながらそれは徒労に終わった。
ヘリポートのすぐ脇にバオバブの巨木が根っこを空に向けたようにして佇立していたのが印象的である。

いよいよ遊覧飛行の時がやって来た。ヘリの座席は前列が操縦席、二列目、三列目は三人掛けの座席。運良く二列目の窓側に座れた。
飛行時間は15分とか20分などと言われていたが、実際の飛行時間は30分近く。ヘリが飛び立ってから一直線に滝の上に行く。ヘリは滝を中心に右旋回三周、左旋回三周と左右平等に滝が見えるようにとの気遣いで飛んでくれた。

平坦な大地をゆったりと流れるザンベジ川。その大地の先端が三角形に三つほど剥離したようになっている。
あの三角形に切ってあるショートケーキを思い描いてくれればいい。細かい事を言うと、ショートケーキをもう一回縦半分に切ったくらいの形。それが交互に向きを変えて並んでいると思えばいい。
台地に一番近いショートケーキの隙間に滝が落ちているのである。そして落ちた水は、三角形の隙間を折れ曲がるようにして流れ落ちて行く。

上流のゆったりとした河と違って、滝を落ちた水は渦巻く濁流となって流れ下る。ヴィクトリアフォールズの滝つぼは30mあるのだから、そこもちょっとした滝と言える。

上空から見ると地形の面白さが、手に取るようにわかる。

ヘリは滝の上空旋回が終わって、ザンビア河を遡るようにゆっくりとヘリポートに向かう。
途中、河の中で水草を食んでいる5〜6頭の象の群れを発見。ヘリは群れの上を低空で旋回してくれた。
象の方も慣れているのか、ヘリに対して驚いたり、騒いだりしない。

その後、10頭ほどのカバの群れも発見したが、これは無視してヘリポートに戻った。フライト中、ヘリの中ではマイク付きのヘッドホーンを装着する。
これでお互いのコミュニケーションをとりあい、象のいる場所、カバが群れている位置などをパイロット、乗客同士が教えあっている。
ヘリは無事帰還。ヘリポートから、もと来た道を戻り、ホテルへ向かった。

2003 AUG 萩原 廣志 記

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