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グランドサハラ エクスペディション 帰還
(セネガル〜モーリタニア〜西サハラ〜 モロッコ〜ポルトガル〜スペイン)-
p12
月風かおり
砂漠のライドでみたものはなんだったのだろう・・・・
十分な装備と食料を備えながら絶え間なく襲う孤立感、
大自然の計り知れない力を感じながら ひたすらに、ひたすらに・・
人間の脳みそを踏みつけるように風紋に轍を刻みながら
サハラの笑みの窪みでいとも簡単に大転倒しながら
風の中に存在する虚無を探し続けた
そしてこの地に足を踏み入れた目的をも確認するはずだった
しかし 今 わたしは'なんてことだろう・・・'
と かんじている
言い尽くせないほど サハラはどんな顔ももっている
鋭い眼光で'サハラは美しい・・・'といったあの砂漠の民だけが
ほんものの風聲を知っていたのだ
ならば わたしはただこの砂の海を越えただけだったのだろうか・・
不思議なのだ
わたしはあの絶無の地に放たれた時間を
この上もなく贅沢におもう
太陽と 砂と 空がしかない世界で生きる力を試され
広大無辺な時空の はかない命を訓えられる
そのときに味わう風がすきだ
わたしは確かにその瞬間 全力を尽くしている
もしかしたらこの旅がおわるころに・・・すべての形容を越えて
'砂漠は美しかった・・・'
と いいたい
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